ひきこもりは病気なのか
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ひきこもりは病気なのか

2017年12月27日(水)10:33 AM

『ひきこもり』それ自体は状態像を表しており、単純に病的なものであるとか、ないというものではありません。

 

 

 

 

 

その個人の成長過程において体験するさまざまな出来事が、その人の気質や性格特性との間で相互作用を起こし、さらにいくつもの要因が複雑に絡み合ってひきこもりが生じると考えられます。

 

 

 

 

 

何よりも人は、このままでは自分がダメになってしまうという危機を感じる時、そこから一時的にでも撤退することで、自分を守ろうとする、本能とでも言えるような防衛システムを持っています。

 

 

 

 

 

それは困難を切り開き、戦って打ち勝とうとする攻めの姿勢と同様、生来的に人がもっている働きだと私は考えています。

 

 

 

 

 

しかし、そのような状況要因や環境との関係性によって生じるひきこもりだけではなく、精神的な病気にかかったために生じるひきこもりもあります。

 

 

 

 

 

これは病気であり、早めの治療が必要です。ここでは、そのような心の病気のことを簡単にお話することにしましょう。それは躁うつ病と統合失調症です。

 

 

 

 

 

この二つの病気は内因性の精神病といわれているものです。

 

 

 

 

 

躁うつ病

 

 

 

 

 

近年、躁うつ病は気分障害とか感情障害という言い方でよばれるようになっています。躁(そう)状態と鬱(うつ)状態の両方が繰り返されるタイプと、どちらか一方しか見られないタイプがあります。

 

 

 

 

 

そして後者の中では、うつ状態のみが現れるうつ病が圧倒的に多いのです。うつ病の場合には、意欲や活動性が極端に低下します。

 

 

 

 

 

ですので、頭が回らなくなって話をするのもおっくう、テレビをつけるのもトイレに行くのも面倒で、ただじっとしているなど次第に日常生活全般に支障が生じてきます。

 

 

 

 

 

そして精神的には非常に疲れているのに眠れなくなり、全身倦怠感に襲われ、食欲もなくなってきます。さまざまな自律神経症状も見られるようになります。

 

 

 

 

 

また日内変動といって、朝方には気分が悪く、強い抑うつ状態なのですが夕方にはそれが少し和らぐというように、1日の中で気分の変動がみられるのも特徴です。

 

 

 

 

 

このようなタイプの方が多いのですが、逆の場合もあります。うつ病に対しては、内省精神療法的なアプローチはよくありません。

 

 

 

 

 

原因を自分の内面に探求していっても見あたらないために、かえって精神的に混乱し、状態は悪くなります。ですので、投薬治療が中心になり、時に、現実に困っている問題を解決していくようなカウンセリングが加わります。

 

 

 

 

 

さらには、この病気に対しては、『頑張れ』コールは有害無益です。うつ病になる人は生来、頑張る人が多いので励ましは純粋な意味での励ましにはなりません。

 

 

 

 

 

そうできていない自分を直視させられることになり、自己評価をいっそう低下させます。励ましの言葉が、厳しい現実検討の言葉になってしまうのです。

 

 

 

 

 

また、自殺を試みるのは一番落ち込んでいる時ではなく、そこからの回復過程で起こります。あまりに落ち込んでいるときには、人は死ぬことすらできないのです。

 

 

 

 

 

また、内因性のうつ病と、状況要因や環境要因との絡みで生じる抑うつ状態とは違います。しかしそのあらわれは似ていますので、医療機関を受診して相談してください。

 

 

 

 

 

統合失調症

 

 

 

 

 

次に統合失調症(精神分裂病)について簡単に説明しましょう。この病気は思春期に好発します。

 

 

 

 

 

幻覚が現れたり、妄想的な考えに支配されるようになり、思考が散漫になってきます。誰もいないのに声が聞こえるという幻聴も生じます。

 

 

 

 

 

そして、急き立てられるように周囲を徘徊したり、一人で話したり笑うというような独語や空笑が現れ、1日中何もしない無為・自閉的な状態におちいります。

 

 

 

 

 

この病気の場合、いまお話ししたような状態になる前に、神経衰弱のような状態がみられることが多いのです。

 

 

 

 

 

つまり抑うつ的になり、思考力や注意集中力が低下し、疲れやすくなって倦怠感が出てくる、しかし疲れていても夜眠れないようになります。

 

 

 

 

 

そしてしだいに、自分の周囲に起こった出来事に対してさえ関心も興味もわかなくなり、こもりがちになっていきます。

 

 

 

 

 

この統合失調症の治療に際しても、まず投薬による治療が必要です。簡単にカウンセリングを受けることを勧める援助専門家も多いのですが、もしも日常の現実的な悩みを具体的に解決していくカウンセリングを併用させる場合にも、投薬治療は不可欠です。

 

 

 

 

 

病院に行くこと

 

 

 

 

 

子供本人が何か変だからと、自分から病院への受診を希望すれば話は簡単です。しかし通常は、子供の状態を心配した親御さんがまず相談所なり病院を受診するということの方が多いように思います。

 

 

 

 

 

もちろん本人が受信することのほうが望ましいのですが、ここで解説したような内容の心配を持たれた場合、親御さんは素人判断をせずに、まずご自身が病院に行って相談されると良いでしょう。

 

 

 

 

 

薬が処方された場合にも、ネットで効用や副作用を調べるのではなく、担当の医師にきちんと聞く姿勢を持ちたいものです。

 

 

 

 

 

自分に何が効いているか、どんなとき何をどのくらい飲むと気持ちが安定してくるか、あるいは眠れるか、ということを詳しくわかることは、やがて自分の病気をコントロールする力となって育っていきます。

 

 

 

 

 

医師に任せてしまうのではなく、また自分で勝手に飲む分量を調整してしまうのでもなく、わからないことは何でも尋ねたいものです。

 

 

 

 

 

また、薬を飲むというと頭から反対する親御さんが多いのも事実です。もちろん、薬を飲まないで治療が進むならばそれに越したことはないでしょう。

 

 

 

 

 

ただ、ここで書いた病気の場合には薬は必要です。ですから、担当の医師と納得のいくまで話し合い、薬についての理解を深めてください。

 

 

 

 

 

親御さんに反対されると、効く薬も効果が半減してしまいます。さて、せっかく子供が病院に連れて行ってくれと言い出しても、親御さんの方で子供の状態を見誤り、単なる怠けや甘えであると受けとめ、受診のチャンスを逃してしまう場合も実際にはよくあります。

 

 

 

 

 

あるいは、病院に通っていても、子供の病気についての理解が十分でない場合には、そのこともまた、子供の精神的ストレスを高める要因となってしまいます。

 

 

 

 

 

心の病気は怠けからくるのではありません。ですから精神論や根性論では治せません。最初のうちは本人も困っているのです。

 

 

 

 

 

しかし病気が進んでいくと、次第に何とかしようという気持ちさえ消えていってしまうのです。病気がその人に全体を覆ってしまうといってもいいでしょう。

 

 

 

 

 

子供が訴えているときに、早めにきちんと信頼できる援助専門家を探し、その関係の中で投薬治療や心理治療を受けることが望ましいと思います。

 

 



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