うつ状態とひきこもり
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うつ状態とひきこもり

2017年12月21日(木)3:18 PM

うつ状態という言葉で、まず思い浮かぶのはうつ病だと思います。しかし、うつ病のうつと「ひきこもり」のうつとでは明らかに違いがあります。

 

 

 

 

 

その大きな相違点は、負のエネルギーの向う方向にあると思われます。

 

 

 

 

 

つまり、うつ病は悲哀感、不安感、意欲低下などの抑うつ症状が中心であり、これまでのことをくよくよとああでもないこうでもないといつまでも考えて、うつうつとした気分が続き、負のエネルギーは内側に向かい、内にこもってしまいます。

 

 

 

 

 

それに対して、「ひきこもり」のうつは焦燥感、絶望感、罪責感などの現在の自分の状況に対する葛藤に起因する症状が中心で、自分でもどうしていいのかわからない、どうしてこうなってしまったのかわからないという困惑した状態が続きます。

 

 

 

 

 

しかし、「ひきこもり」の人はどうにか自分の状態を変えたい、社会参加をしたいというエネルギーは外側に向かっているにもかかわらず、結果的には内にこもり、ひきこもるのです。

 

 

 

 

 

「ひきこもり」の人は自分の状態に困惑し、苦しんでいるのです。

 

 

 

 

 

当然、社会の一員であることが期待される年齢でありながら、彼らは社会参加できないのです。

 

 

 

 

 

そして、自分でもどうしようもないという焦りにとらわれて、絶望感、罪悪感をいだき、空虚な感覚に支配されるのです。

 

 

 

 

 

これが「ひきこもり」のうつであり、彼らの置かれた状況からある程度理解することはできると思います。

 

 

 

 

 

そして、うつ病のうつとは原理的に全く異なっているのです。

 

 

 

 

「自殺念慮とひきこもり」

 

 

 

 

「死にたい。もう生きていても仕方がない」「一生自分はこのままなのか。周りに迷惑をかけているだけだ」という絶望感にひきこもりの人はとらわれていることが多く、ひきこもりの人の多くが自殺衝動、自殺念慮を訴えます。

 

 

 

 

 

実際に、自殺企図をするひきこもりの人はあまり多くはないようです。もちろん、ひきこもりから脱出すれば、自殺への衝動は一気に薄らいでいきます。

 

 

 

 

 

しかし、本当に死んでしまう可能性もあるわけですから、家族は注意を払う必要があると考えられます。ここでもう一つ気をつけてみなければならないことは、ひきこもりの人にいじめの体験があるかどうかということです。

 

 

 

 

 

いじめられた体験のある人は、自殺衝動の危険が高くなる傾向にあります。ひきこもりでいじめがあった人の自殺衝動は、ひきこもりの約半数にものぼるといわれています。

 

 

 

 

 

いじめは、彼らにとっては本当につらい過酷な体験であったことがうかがわれます。

 

 

 

 

 

「ひきこもりの社会復帰」

 

 

 

 

 

ひきこもりの人の社会復帰についての知見は、まだほとんど得られていません。それは「社会的ひきこもり」あるいは「非精神病ひきこもり」という呼称が、1995年ころからしか見られないことがその理由です。

 

 

 

 

 

また、一口に社会復帰といっても「就労」のみを指して社会復帰というのは語弊があるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

就労していなくても家庭内で自立した生活を送っていれば社会復帰にあたるでしょうし、SOHO(スモールオフィスホームオフィス)のような形態で独立した生活を営んでいれば、それも社会復帰ということになるでしょう。

 

 

 

 

 

ひきこもりの人がひきこもりから脱出するためには、通常は段階を踏んで脱出することが多いようです。

 

 

 

 

 

自宅に完全にひきこもっていて、家族とも口を利かないひきこもりの人はまず家族と何らかの形でコミュニケーションをとることから始めることが多いですし、家族とは会話が可能な人は家族以外の誰かとのつながりを求めることから社会復帰は始まります。

 

 

 

 

 

むろん、ひきこもりの人はこの人間関係が苦手だからこそひきこもっているのですから、これを克服するのは非常に大変なことです。

 

 

 

 

 

しかし、この現実的な対人関係なくしてひきこもりからの脱出はあり得ないのです。

 

 

 

 

 

ひきこもりの人が、いきなり就労することは非常に難しいものがあります。まずは、そこに強制力が働かない逃げ場が確保されているもの、たとえば、軽作業的なアルバイトをするとか、パソコン教室、料理教室のような趣味的なものに参加するなどして肩慣らし的な社会参加が必要です。

 

 

 

 

 

また、この対人関係能力をつける方法として、医療機関のカウンセリングやデイケアを利用する方法があります。

 

 

 

 

 

ひきこもりの自助グループのような集いに参加することもいいと思います。

 

 

 

 

 

さらに、家族の対応として医療機関の親グループや自助グループの利用も考慮すべきです。

 

 

 

 

 

そして、地域の精神保健福祉センターと保健所のひきこもりグループもそこで行われているならば、本人、家族とも利用すべきだと思います。

 

 



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