家庭こそ居場所
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家庭こそ居場所

2017年12月16日(土)12:52 PM

小学校後半から不登校となり、今は在宅の生活を送ってはいますが、ケーキや料理を作ったり自分の部屋の模様替えをしたり、ときには友達と約束して出かけたりしている中学三年生の子がいます。

 

 

 

 

 

お母さんは、「うちの娘は家にいるのが大好きで、毎日それなりに何かして楽しく過ごしています」と言います。

 

 

 

 

 

学校に行くか行かないかを問わず、その家の子供であればまず何をおいてもその子供が所属している家庭が楽しく充実した居場所とならなければと思います。

 

 

 

 

 

そこで、「何よりも家庭で安心して楽しく過ごせるようにして下さい」と言いますと、「では、旅行にでも連れて行こうか」とか「何かゲームでも一緒にやりましょう」とか「どこかスポーツクラブにでも入れなくては」とか「良い友達がいなくて・・・・・」などと言われるご両親が少なくありません。

 

 

 

 

 

子供がその家庭で安心して楽しく過ごすのは、旅行でもゲームでも、まして外部からの友達によってでもないのではないかと思います。

 

 

 

 

 

そのような仲立ちとなるものがなければ家庭が楽しい居場所にならないということは、家庭を構成している家族、特に両親との心の交流が欠けているからとは言えないでしょうか。

 

 

 

 

 

家族とは本来、ともにいるだけで安心でき、楽しくなるるものではないかと考えます。ちょうど、犬や猫の好きな人は犬や猫がそこにいるだけでうれしくなるし、恋人同士は互いが一緒にいるだけで楽しく安心していられるのと同じように・・・・・。

 

 

 

 

 

子供は、ただ両親のもとにいるだけで安心でき楽しくなれるものではと考えるのです。

 

 

 

 

 

もし、家庭が子供にとっての居場所ではなくなってきたとすると、互いにいるだけで安心でき楽しくなれる家族関係のどこかにひびが入っているからではないでしょうか。

 

 

 

 

 

ある心理学者は、子供の基本的要求として所属、承認、愛情などを挙げています。

 

 

 

 

 

子供が家庭を、安心して楽しく過ごせる安住の場と感じられるのは、そこに所属しているという感じが持てることなのですが、それは自分に愛情を注ぎ、自分の存在を承認してくれる両親(家族)がそばにいると思えることです。

 

 

 

 

 

よい親でなくてもよい

 

 

 

 

 

久しぶりにお目にかかったAさんは、不登校をするお子さんを持つお母さんです。お話では、お子さんがとりあえず中学は卒業できたということで相談を中断されたそうですが、お子さんにとってはまだいろいろ気がかりなことがあるようでした。

 

 

 

 

 

いったん不登校状態となった子供は、ただ学校に行けるか行けないか、あるいは学校を卒業できるかどうかといった学校に関することだけが問題なのではなくなっているものです。

 

 

 

 

 

ですから、一応、学校を卒業できれば問題は解決、と片付けてしまってはいけないと思います。

 

 

 

 

 

もちろん家族、特に両親が学校に通うことや学校の教科の学習、学校での生活体験、学歴などにとらわれていれば当の子どももそれにとらわれ、それらから遠ざかっている自分に引け目や危機感を持って当然なのです。

 

 

 

 

 

そこで、それが心理的圧力となって二次的な反応から様々な状態や症状を引き起こしてきます。Aさんのお子さんも、今まだその状態でした。

 

 

 

 

 

学校からの逸脱は、本来人が人であること、あるいは人生を生きることからの逸脱ではないのに、大人社会がそう思い込むから子供にもそう思い込ませ、結果として子供自身を行き詰まらせもするのです。

 

 

 

 

 

「幽霊の正体見たり枯尾花」という句がありますが、不登校問題はまさしくそういったことだと思うのです。

 

 

 

 

 

冷静に事態を眺め直せば幽霊などでておらず、ただ枯れススキがあるだけで、何もおびえる必要などないのですが幽霊が出るぞ出るぞと思い込んでいるので何の関係もない枯れススキでも幽霊に見えてしまうのです。

 

 

 

 

 

不登校状態となった子供が追い詰められるのも、大人社会が不登校を問題にするからだけのことなので、不登校となってもそれを問題にしなければすむことなのですが、それがどうしてもそうはいかないところがむしろ問題なのです。

 

 

 

 

 

そこで、不登校状態となってそれに大人同様に強くとらわれてしまった子供は、周囲の大人が登校させようとはしなくなっても、今度は子供自身がとらわれて、不登校状態の自分を責めるようになるので両親が登校を促さなければ促さないで「前にはあんなに行け行けと言っていたのに」と、登校を督促するのを抑えている両親の気持ちを察して自責することもあります。

 

 

 

 

 

まして不登校状態について両親が世間体を気にしていれば、一層自責の気持ちは強くなるでしょう。

 

 

 

 

 

両親が世間体を気にする場合は、両親の学校へのとらわれであることが多いと思いますが、地域社会の不登校への無理解もまた両親にとっては圧力となり、それが当の子供に心理的圧力となることも少なくはありません。

 

 

 

 

 

両親が不登校について十分理解していて地域の圧力に対して子供の楯の役を果たすことができればよいのですが・・・・・・。

 

 

 

 

 

また、両親としてはあまり納得していないのに登校を気にしないようなそぶりを見せたり、子供を追い詰めてはいけないといわれてあえて「良い親」であろうと努力することも、子供にとってはかえって圧力となり自責の気持ちを強めてしまうものです。

 

 

 

 

 

子供からすれば当然のことながら、その子供にとって良い保護者であるにこしたことはないのですが、それは結果としてそうであることは望ましくても、あえて良い親を演じることはかえって問題となるものだということも知っておく必要はあるでしょう。

 

 

 

 

 

要するに、子供にとっては望ましい親である必要はあっても、それをあえて演じることはかえって不自然なものとなり、そのように努力する親を子供はかえってうとましく、そして親をそのようにさせることを辛く感じてしまうので、それが二次反応を激しくし、時には自責の果てに閉じこもりや暴力的な状態を作り出したり、それらを長引かせたりもするものであることを知っておくことは大切でしょう。

 



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