強迫性障害・パニック障害と不登校
ホーム > 強迫性障害・パニック障害と不登校

強迫性障害・パニック障害と不登校

 

 

事例 

 

 

 

何か大事なものを失ったのではないかと思い悩むW君~不合理とは思うけど、やめられない、止められない

 

 

 

 

 

私立中学から高校へ進んだW君は、学年でもトップクラスの成績でした。

 

 

 

 

 

W君は「何か大事なものを失ったのではないか」という思いに以前から悩まされていましたが、それがだんだんひどくなり、思春期外来を受診しました。

 

 

 

 

 

たとえば、科目の選択で、化学と生物のどちらかを選ぶとき、自分で決められませんでした。

 

 

 

 

 

期限が来て、結局化学にしましたが、生物を選んでおけばよかった、化学を選んだことで何か大きなものを失ったのではないか、という思いが頭から離れず、ガクーンと落ち込んでしまいました。

 

 

 

 

 

あらゆる場面でこのような状況になるため、だんだん勉強にも集中できなくなり、成績が下がり、学校も休みがちになってしまいました。

 

 

 

 

 

強迫観念と強迫行為

 

 

 

 

 

W君は、強迫性障害(強迫神経症)です。強迫性障害の症状には2種類あります。

 

 

 

 

 

ひとつは「強迫観念」です。何か大事なものを失ったのではないかという思いが離れず悩んでいるW君の例のように、自分の意思に反してある思いが頭から離れないことです。

 

 

 

 

 

もう一つは、「強迫行為」です。W君も手が汚れているという思いが離れず、何時間も手洗いをしていた時期があります。

 

 

 

 

 

それも、自分なりの手順を決めて手洗いをするのです。

 

 

 

 

 

強迫行為は強迫観念によって行われる行為です。自分でも無意味で不合理なことだとわかっていても、それをしないと強い不安に襲われるためなかなか止めることができません。

 

 

 

 

 

ただ、子どもの場合には、「無意味で不合理な」ということが意識できない場合もあります。

 

 

 

 

 

日本の子育て状況と強迫性障害

 

 

 

 

 

現代日本の社会風潮の特徴は完璧指向です。あたかも何にでも一つの確かな答えがあるような錯覚に陥っています。

 

 

 

 

 

たとえば、何か事故があれば、マスコミは「マニュアルはあったのか」「マニュアルどおりに操作していたのか」と追及します。

 

 

 

 

 

大学受験問題もマークシート方式になり、「答えはひとつ」という世界です。

 

 

 

 

 

しかし、現実の世の中の出来事のほとんどは、唯一無二の正しい答えなどありません。

 

 

 

 

 

子育てなどはその典型で、その子の個性に合わせながら、親が適当に関わることが必要な世界です。

 

 

 

 

 

しかし、現実の子育てはマニュアル化し、曖昧さを受けつけない風潮が強くなっています。

 

 

 

 

 

そのような育てられ方をした子どもが精神的不調に陥ったとき、出す症状が強迫症状なのです。

 

 

 

 

 

心身症タイプの子どもへの関わり方~なぜ、体の症状として訴えるのか・・・「無意識」の存在

 

 

 

 

 

心身症タイプの子どもたちを理解するためのキーワードは、「無意識の存在」です。

 

 

 

 

 

人間の心には、「意識」している部分以外に「無意識」の部分があることを発見したのはあの有名なフロイトです。

 

 

 

 

 

彼は、人間の感情や言動は心の「無意識」の部分によって大きく支配されていることを明らかにしました。

 

 

 

 

 

心身症タイプの子どもの特徴は、日常生活でのできごとと自分の気持ちや感情の動きを関連づけて考えることが不得意なことです。

 

 

 

 

 

そして、本人にとって「はっきりと認めることが嫌で辛いこと」を無意識の世界に送り込んでしまいます。

 

 

 

 

 

この操作は、人間の自己防衛本能の一つです。

 

 

 

 

 

しかし、自分で意識している状況と現実の世界のギャップが大きくなりすぎると、耐えられなくなり、体の症状として心のSOSを発するのです。

 

 

 

 

 

パニック障害~不安は思春期の若者たちの心の根底に流れるもの~

 

 

 

 

 

事例

 

 

 

 

 

「このまま死ぬんじゃないかと怖くて・・・・・」と訴えるA君(高校2年生)

 

 

 

 

 

A君は、ここ1ヶ月ほど学校を休んでいます。これまで飛び飛びに休んだことはあっても、このように連続して休むことはなかったそうです。

 

 

 

 

 

ある日、近くのクリニックへ行って、ロールシャッハ・テストやその他の心理検査を受けました。

 

 

 

 

 

その結果があまりよくなく、また、A君が診察の際に「怖いんです。何か知らないんですけど、とにかく怖くて怖くて・・・・」と医師に訴えたようです。

 

 

 

 

 

パニック障害とパニック発作

 

 

 

 

 

パニック障害は、かつては不安神経症と言われていたものです。

 

 

 

 

 

パニック障害の中心的症状は、パニック発作で、過呼吸発作を伴うことが多いです。

 

 

 

 

 

A君は、急に息苦しさや息ができない窒息感を訴え、心臓が飛び出しそうになるくらい高鳴り、このまま死んでしまうのではないかという恐怖感に襲われ、何度か救急車で病院に運ばれました。

 

 

 

 

 

 

病院では、特に異常は見つかりませんでした。この発作は突然始まり、急激にピークに達して、普通は1時間以内に自然に治まります。

 

 

 

 

 

パニック発作や過呼吸発作が不安を呼び起こし・・・・

 

 

 

 

 

A君が最初にパニック発作を体験したのは、2学期の終わり頃だったそうです。

 

 

 

 

 

年末にも発作があって、その内に「また発作があるのではないか」「学校や人前で発作が起こったらどうしよう」などと心配になって、登校できなくなったと言います。

 

 

 

 

 

パニック障害のパニック発作以外の症状は、パニック発作によって二次的にもたらされるものです。

 

 

 

 

 

たとえば、A君のように、発作が学校で起こったら恥ずかしいと学校に行けなくなったり、発作が起こるのではないかと心配で、ひとりで家にいられなくなったりもします。

 

 

 

 

 

また、発作がまた起こるのではないか、という不安が頭から離れず、一日中、心も体も緊張して疲れ果ててて何も手につかなくなるということもよくあります。

 

 

 

 

 

そのような二次的症状のため、適応障害になってしまうのです。

 

 

メニュー

過去の記事

団体概要
団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
大橋秀太
理事:
大畑健太
理事:
杉下真理
住所
東京都東久留米市浅間町1-12-9
TEL
042-424-7855
メール
ki6jt7@bma.biglobe.ne.jp
活動内容
・若年者の就労支援、
 学習 支援、生活訓練
・共同生活寮の運営
・教育相談の実施
・各種資格取得支援