引きこもる子どもとの会話
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引きこもる子どもとの会話

引きこもる子どもとの会話が、日に日に減っていき、声をかけても返事をしてくれなくなって困惑している親御さんがたくさんいます。

 

 

 

 

会話がなくても平気なのは、いつでもいざとなれば返事をしてくれると思い込んでいるからです。

 

 

 

 

これがそうでもないとわかったときの苦しみは筆舌に尽くしがたいものがあります。

 

 

 

 

本当に会話ができるということはありがたいことです。

 

 

 

 

引きこもりを続ける子どもとの会話がどうしてなくなってきたのかをまず理解してください。

 

 

 

 

これが非常に大切なことです。子どもが言葉を発しなくなったのは、置かれている状況や気持ちを無視した親や先生の責め言葉から自分を守るためという面があります。

 

 

 

 

子どもが無言になってしまったら、別な部分で対話をするしかありません。

 

 

 

 

わたしたちは言葉によるコミュニケーションに慣れていますが、言葉がないとたいへん不安になります。

 

 

 

 

70~80%は言葉がコミュニケーションの手段となっています。

 

 

 

 

しかし、言葉以外のコミュニケーションというのもちゃんとあります。それは、「沈黙の対話」というものです。

 

 

 

 

引きこもる子どもの家庭訪問をしたとき、まず困惑するのはまったく話さないことです。

 

 

 

 

ところが、こちらの語りかけには確実に反応しています。

 

 

 

 

その反応に含まれるニュアンスで子どもの心を垣間見てください。

 

 

 

 

その子どもも、家族の中でお父さん、お母さんの言葉を額面どおり受け取っているのではなく、そのときの態度、表情、言い回し、そういった部分を感じ取っています。

 

 

 

 

つまり親が語りかけても子どもは反応しないという状況でも、しっかりと心では聞いているのです。

 

 

 

 

ときに「言葉は無力」なものです。心の底からいたわりの感情をもてるかということでしょう。

 

 

 

 

引きこもっている子どもは、親の言葉や内容ではなく、声のトーンとか、雰囲気、ニュアンスに非常に敏感です。

 

 

 

 

表面の言葉だけじゃなく、その背後にある心に反応しているのです。

 

 

 

 

逆に言えば、子どもの言葉にとらわれるより、なぜその言葉を言いたいのかに心を寄せてほしいのです。

 

 

 

 

そういった意味で、お父さん、お母さんが子どもの言葉にならないニュアンスを理解することが大切です。

 

 

 

 

たとえば、「体をひそめて布団にもぐりこんでいるのはどうしてなのか」、「向こうを向いたままなかなか振り向いてくれないのはどうしてか」、そのことで親や兄弟姉妹に何を伝えよう、何を感じてもらおうとしているのか、そのことに「気づきの努力」をしてみましょう。

 

 

 

 

わたしは「思い」には「思い」で応えてほしいと願っています。

 

 

 

 

対話の過程で、父親や母親が、子どもの心理状態を受け入れ、否定的なものも含めて受容(そのままわが子を受け入れる)している態度を子どもが感じとったなら、子どもとの対話は復活していきます。

 

 

 

 

親が自分の気持ちを受けとめてくれることがわかれば、心から待っていた「素直な感情」が出てきます。

 

 

 

 

大切なことは、学校や職場に行くことよりも、親子が「感情の交流」を「素直」にできることです。

 

 

 

 

子どもに話しかけてもぜんぜん口を聞いてくれない、口を開くことさえしてくれないとき。

 

 

 

 

つらくて悲しいときは誰でも口数が減るものです。誰とも話したくない、一人で考えたいということは誰でも経験があるでしょう。

 

 

 

 

引きこもりの初期に言葉が減るのは、それと同じです。引きこもりのきっかけとなる嫌な出来事があったけれども、それをあえて話さない(思い出さないよう、忘れるように努めている)ことで精神的安定をはかっているのです。

 

 

 

 

しかし、その後が問題です。だいたい親とのせめぎ合いが始まるのです。

 

 

 

 

引きこもっている子ども自身がいちばん悩んでいるのにも関わらず、親は無神経に「なぜ学校に行かないんだ」「なぜ就職しないんだ」と責めてしまいがちです。

 

 

 

 

親が納得する唯一の返事は、「わかった、行くよ」です。親の責めに、ある子は耐えられず、ある子はわずらわしくなってつい親が望むような返事をしてしまうことがあります。

 

 

 

 

すると今度はそのことを持ち出され、「おまえは、この前就職すると言ったじゃないか」、「こういう条件が整ったら学校へ行くと言ったじゃないか」となります。

 

 

 

 

子どもは自分の言葉に責任を取らされるわけです。しかし、もし仮に「行きたくない」と言えば、今度は、「なぜ行きたくないんだ」と責められます。

 

 

 

 

学校に行けないことで自分自身が苦しんでいるうえに、さらに、癒されるのではなく、責められてしまうのです。

 

 

 

 

結局、何を言っても責められてしまいます。だから「言っても無駄」と考えて口を閉ざしてしまうわけです。

 

 

 

 

特に力関係が圧倒的に親のほうが強い場合、子どもはこういう状況から自分を守るためには徹底して引きこもるしか方法がないのです。

 

 

 

 

ですから、まず「無口になって、自分自身で悩み、苦しみ、解決の糸口を探しているんだ」ということを理解してあげましょう。

 

 

 

 

無理に口を開かそうとしてはいけません。離せないほど苦しみは深いのだと理解することです。

 

 

 

 

そうすれば、子どもは自然に自分から、さりげなくその心を語りだしてくれます。

 

 

 

 

ここで一つ、ある若者のつぶやきを聞いてください。

 

 

 

 

「僕は親に何かをしてほしいと思ったことは一度としてなかった。ただ傍らにいてほしかった。

 

 

 

 

僕は親に納得してほしいと思ったことは一度としてなかった。ただ僕に理解と関心を寄せてほしかった」と。

 

 

 

 

人は誰でも、自分のことを理解しようという気持ちで努めてくれ、関心を寄せてくれる人には心を開いていくものです。

 

 

 

 

逆に理解しようともせず、関心も示さない人には話しても無駄だと思えてしまうものです。

 

 

 

 

だから、「気持ちをわかろうと、ただ聞いてくれるだけでいいんです」と悩む子どもたちは、ささやくのです。

 

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