引きこもりと兄弟姉妹の結婚
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引きこもりと兄弟姉妹の結婚

引きこもりの長男がいるのですが、妹が今度結婚することになりました。妹は引きこもりの兄がいることがわかったら破談になるのではないかと心配しています。

 

 

 

 

たまに、このような相談をされることがあります。こういう状況下での親の対応で、引きこもる子どもをいかに受けとめられるかが試されます。

 

 

 

 

婚約予定の兄弟姉妹はみんな悩むところだと思います。

 

 

 

 

「こんなお兄ちゃんを見られたら恥ずかしい」

 

 

 

 

「働かないで、何年も引きこもっているお兄ちゃんがいるとわかったら、わたし一生結婚できない」などと言う子どももいます。

 

 

 

 

ここで親が混乱し、「困った、困った、お父さんも心配しているんだ」などと言っているようでは、妹さんまで本当に不安になってしまいます。

 

 

 

 

親にまでやっかい者のように思われては、息子さんは生きる意欲をなくしてしまいます。

 

 

 

 

そんなときは、親は妹にビシッと言ってあげるべきです。「バカなことを言うんじゃない!」と。

 

 

 

 

「おまえは何を心配しているんだ。お兄ちゃんは今、学校や就職のことを人生の一過程として悩んでいるだけじゃないか。

 

 

 

 

おまえだって悩むことはあるだろう。なぜそれを認めてあげられないんだ。お兄ちゃんは絶対元気になる。

 

 

 

 

間違いなく元気になる。お父さんもお母さんもそれを信じて、これからもいっしょにお兄ちゃんと生きていく。

 

 

 

 

だから心配するな」というように言い切ることが大事です。ここで親が混乱してしまうと、妹も混乱してしまうだけです。

 

 

 

 

親は子どもが旅立つと信じきれていないから混乱するのです。だから信じきるんです。

 

 

 

 

親が子どもに偏見や不安を持っていたら、あまりに不憫すぎるし、またその「びくつき」が兄弟姉妹や婚約者に伝わってしまいます。

 

 

 

 

「お兄ちゃんを絶対にお父さんもお母さんも見捨てない」としっかり宣言しないと、周りにまで影響を与えてしまいます。

 

 

 

 

特にこのような結婚問題の場合はそうです。相手のあることですから、理解されるだろうかとより不安になるものですが、相手にとって何が不安かというと、「誰も支えてあげる人がいない」と思えたときです。

 

 

 

 

それはいつかわが身にふりかかってくるからです。それにこのようなやりとりは、引きこもる子どもはしっかり聞いています。

 

 

 

 

そこで親が何をどう言うのか、自分のことをどんなふうに見ているのか気にしているわけです。

 

 

 

 

親戚との慶弔事、結婚の問題はよく出てきます。世間体を気にしてオロオロするのか、引きこもるこどもを身を挺して守ってあげるのかという問題です。

 

 

 

 

このテーマは、自分の内なる良心との戦いです。これは引きこもりへの偏見があるかないかという問題なのです。

 

 

 

 

ここで皮肉な話を一つします。ある若者のご両親の親戚の中に一人、「プータローのおじさん」がいました。

 

 

 

 

若者は小さい頃、そのおじさんの「悪口」「やっかい者」の話を両親からよく聞いていましたが、現在引きこもりの身になってそのおじさんがとても身近に思えてきました。

 

 

 

 

彼は両親に内緒でその「プータローおじさん」に会いに行きました。するとその初老のおじさんが「俺みたいになるなよ。親を泣かせるなよ」と言ったそうです。

 

 

 

 

その一言が若者の救いとなったのです。このおじさんはおじさんなりに一生懸命生きているのです。

 

 

 

 

最近、子どもが自殺をほのめかすことをよく言うようになりました。親としてはとても心配です。

 

 

 

 

カッターナイフのような危険なものは取り上げるべきでしょうか。

 

 

 

 

そのような生命に関わるような場合は、強い態度で子どもに対応してください。

 

 

 

 

以前に手首を切ろうとした子どもに関わったことがありましたが、相談室にいたスタッフは問答無用の態度で、「とにかくカッターを出しなさい」と迫りました。

 

 

 

 

子どもとはかなり激しく対峙しました。そのスタッフは「俺は君を守るために、それを取り上げなければならないんだ。

 

 

 

 

君の命を俺は守らなければならないから。君には今それを判断する能力がないかもしれないけれど、もし俺の言っていることがわかるのなら出してほしい」と言って取り上げました。

 

 

 

 

その子は、カッターを熱して腕に押しつけるというような行為もしていたようです。

 

 

 

 

このような行為を自傷行為と言います。「ふがいない」自分を罰するという意味もありますが、自分は生きているんだということを確認したいという気持ちもあったようです。

 

 

 

 

親に包丁を向けるかわりに自分に向けるような感じです。いちばん大切な命に危険なものを向けているのです。

 

 

 

 

とても大切なものがあるはずなんですけれど、それが長時間引きこもっていると麻痺してわからなくなって、手首を切ることによってしか確認できなくなってしまうのです。

 

 

 

 

手首を切って、「自分は生きているんだ」ということを確認しているのです。このような精神状態は、自分がそういう状況になってみないと親御さんには理解できないかもしれません。

 

 

 

 

子どもが自殺をほのめかすのは、そのことで親がどう対応するのかを見ているということもよくあります。

 

 

 

 

睡眠薬、自殺の本等を買ってくるように親に「命令」する子どもがいますが、この行為もその一つでしょう。

 

 

 

 

「俺はここまで追い詰められているんだ。こんなに苦しんでいるんだ」という意思を受けとめてくれるかどうかを見ているのです。

 

 

 

 

必死になって、止めようとしてくれるかどうか、親の表情を見ているのです。

 

 

 

 

よく「自殺を口にする人に、本当に自殺する人はいない」と言いますが、これは嘘です。

 

 

 

 

自殺しないのは、周りの人たちが真剣に心配するから自殺は食い止められているのです。

 

 

 

 

「やれるものならやってみろ」なんて言ってしまったら心が折れてしまって本当に自殺しかねません。

 

 

 

 

ですから、自殺をほのめかしたときにしなければならないのは、まず子どもの話を真剣に聞くことです。

 

 

 

 

そして、少しでも理解してあげることです。そして危険な物を取り上げることです。

 

 

 

 

そして、安易な励ましはやめましょう。励まされるほど、自分の弱さを指摘されているように思ってしまうからです。

 

 

 

 

自殺をほのめかす子どもが求めているのは、弱音を吐かせてくれる言葉なのです。

 

 

 

 

「苦しんだね」「つらいんだね」と。安心して弱音がはけたからこそ、心の重荷が少しとれて、今日「とりあえず」生きることができるのです。

 

 

 

 

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