小さい頃は良い子だったのに、どうして引きこもって暴れるようになるのか
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小さい頃は良い子だったのに、どうして引きこもって暴れるようになるのか

「引きこもる」子どもたちの相談を親御さんから受けると、その八割方が、こうなる前までは「良い子」だったと口をそろえたかのように言います。

 

 

 

 

親をはじめとして大人の言うことをよく聞いて、言われなくても予習・復習等を「しっかり」とすませ、優しく正義感が強いのです。

 

 

 

 

内気(抑圧的)で神経質で几帳面で、完全主義的な性格もそこに作用しているようです。これはまさに「良い子」の典型例だと思います。

 

 

 

 

ところが、自意識が強く出てくる思春期に入って、これが友達等との人間関係においてはわざらわしさを伴ってくるのです。

 

 

 

 

感情の抑圧は、いつの間にか自己主張する術を見失わせてしまいます。

 

 

 

 

思ったことも言えないそのモヤモヤは、細かなことにこだわることで、「自己アピール」を試みるのです。

 

 

 

 

「しつこく」なっていることは他の誰よりも自分が知っています。そして几帳面に割り切れない「七色の人間関係」「あいまいな関わり」に疲れ、白か黒かの二分法で完全主義的に明らかにしないではいられなくなるのです。

 

 

 

 

「良い子」がいつの間にか周りの大人から見たら、「融通のきかない、理屈っぽい、すっきりしない子」に変わっているのです。

 

 

 

 

本人は何も変わっていないのに周りの見方が変わるので、焦りが起こってきます。

 

 

 

 

そこで、人の輪の中に必死に入ろうとして、自分の本来的な関わり方を抑え、いかにも楽しく同世代の中にいるようにカモフラージュするため、明るく振る舞うのです。

 

 

 

 

皆に合わせるために無理を重ねているわけで、一人になると疲労感に襲われているのです。

 

 

 

 

よく友達と集団化した中で写す記念写真で一人、目を大きくしたりオーバーアクションをして目立っている子がいますが、わたしにはその子がそこまでして人の輪の中にいることを意識していることが痛々しく思えます。

 

 

 

 

それはそのまま自分の性格コンプレックスになっているわけで、次第に孤独感を抱き、引きこもっていくようです。

 

 

 

 

このつらさを理解しようと親や先生が受けとめてくれないとき「それはないよな」と「良い子」できた過去を悔しがり、極端な「迷惑をかける」感情の出し方をしてしまうのです。

 

 

 

 

かつて親や先生から「良い子」と言われてきた子ほど、八方ふさがりの危機に襲われたとき、自分に心を寄せてくれた親や先生を心の底から求めていきます。

 

 

 

 

そのとき切ない自分の気持ちがわかってくれないと、子どもの心の中に押し止めることのできない「報われなさ」が沸き起こってくるのです。

 

 

 

 

引きこもりと単身生活

 

 

 

 

本人が大学生の場合など、長期間家族と別居したままひきこもる事例が、時に見られます。

 

 

 

 

なかには「自立のため」という名目で、かなり強引に単身生活をさせられている事例もあります。

 

 

 

 

しかし特殊な例外を除き、ひきこもり状態での単身生活はまったく「自立」の役にはたちません。

 

 

 

 

多くはそのまま、アパートでひきこもってしまうからです。むしろ家族との接点が持ちにくかったり、支援や治療の導入が難しくなるなど、問題点のほうが多いのです。

 

 

 

 

物理的にも心理的にも家族との接点が失われ、「ひきこもりシステム」の解除が、ほとんどできなくなります。

 

 

 

 

このような場合、本人と交渉しつつ一度は同居生活に戻すのが原則です。

 

 

 

 

ただし、あまり強引に交渉すると、突然行方をくらましてしまう場合もあるため、交渉は時間をかけつつ、何度でも重ねる必要があります。

 

 

 

 

本人が「どうしても家族とは住みたくない」と主張するなら、せめて近所のアパートに住まわせるなどして、少しでも接点を増やすようにします。

 

 

 

 

通信環境も重要です。電話は当然として、FAXや電子メールも使用できれば申し分ありません。

 

 

 

 

こうして家族が定期的に電話をかけたり、直接アパートを訪問したり、本人が応ずるようならときどき家に泊めるなどして、徐々に同居へ向けて交渉していくことになります。

 

 

 

 

行動は最高の良薬

 

 

 

 

不登校には解決の処方箋がそれなりに用意されていますが、引きこもりに関しては今のところ、これといった解決方法はない、とされています。

 

 

 

 

しかし、引きこもりが社会問題化するにつれて、研究する人たちも増えてきて、ある程度のことはわかってきました。

 

 

 

 

わたしも引きこもりの人たちと接していく中で、一つの有効な方法を見つけています。

 

 

 

 

それが行動をさせる方法なのです。引きこもりで通院歴八年、二十九歳の若者がわたしのところへ通ってくるようになりました。

 

 

 

 

彼の場合は引きこもりといっても、ずっと部屋にこもったままではなく、一定の周期で引きこもるタイプでした。

 

 

 

 

二週間に一回のペースで、自宅から電車で片道二時間かけて通ってきていましたが自分を変えるためにといって、自宅まで歩いて帰ることを決心して実行しました。

 

 

 

 

この行動によって彼は相当の自信をつけて、なんとか仕事に従事するようになったのです。

 

 

 

 

関東自立就労支援センターでは、行動トレーニングを重視していて、そのための人員も用意して、間違いのないように指導しています。

 

 

 

 

純粋にカウンセリングをやりながら、本人に行動の重要性を気づかせ、実際にプログラムを組むなどの支援を行っているのです。

 

 

 

 

引きこもりに関しては、その心理的な側面ばかりがクローズアップされて、生理的なマイナス面はほとんど論じられていません。

 

 

 

 

引きこもると運動神経は確実に衰えます。また、動いていないと筋肉が硬直化して疲れやすくなります。

 

 

 

 

当然気力も萎えて、考え方も退行していきます。すべてが悪循環の繰り返しでこれを打破するには、行動に勝るものはありません。

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