ひきこもり・不登校と家庭内暴力
関東自立就労支援センターに寄せられる相談で、ひきこもりや不登校が長期化している子どもの家庭内暴力で困っている、というケースは少なくありません。母親にあれこれ命令したり、指示のとおりにしなければ大声で騒いだりすることが始まりで、そのうちに殴るという暴力へとエスカレートします。
家庭内暴力は、密室化した家族関係のもとで起こります。幼児返りがときに親への暴力へと突き進ませるのです。ひきこもり状態が続くと、母親と接近しすぎた生活が続くことになり、幼児返りが進みます。本人の幼児返りが進行しないためには、子どもの言いなりになってしまわないことが大切なのです。
子どもと適切な距離を保つためには、家族が社会活動に参加したり、夫婦で外出したりするといいでしょう。その一方で、子どもを追い詰めないことも大切です。家庭内暴力には、どんな暴力にも甘んじない気持ちで拒否することが大切です。
暴力に暴力で対抗する人もいますが、それは間違った対応です。そのときは抑えられたとしても、体力的に親を超えるようになると、恨みが爆発することがあります。特に、母親は犠牲になる可能性がありますが、毅然とした態度で拒否しましょう。
初期の暴力は、親が子どもを追い詰めたときに起こるものです。強い罪悪感を持ち、学校が気になってしかたないのに、登校できない子どものつらさを理解しましょう。慢性化した暴力は薬物依存と同じように止めることが難しくなります。
そうした場合は、たとえば第三者、警察官に来てもらう、家族が非難するなどの手段を検討しましょう。子どもが暴力を繰り返すようになったら母親は避難することを考えましょう。避難したら毎日、連絡を入れて見捨てたわけではないことを伝えましょう。
父親が残ることが可能であれば家にとどまり、母親との橋渡しをしましょう。母親がいなくなると、子どもはまず後悔し、同時に怒りの感情もあらわれます。怒りは徐々に「あきらめ」に変わり、もう暴力はふるえないと感じる時期がきます。
そういった時期になるまでには、最低でも数週間ほどかかります。そこですぐに帰宅するのではなく、一時帰宅をしながら様子を見ます。専門家と連携し、普通の会話ができるようになったら帰宅します。また、子どもが暴言を吐いたり、暴力や器物損壊を繰り返したりしたときも、驚いたりせずに冷静に制止することが大切です。
家庭内暴力を回避する
1、第三者に介入してもらう
他人がいると暴力は起こらない。
2、警察に通報する
世間体や報復を恐れず、勇気を持って通報する。
3、家族が避難する
逃げるタイミングは激しい暴力の直後。避難先はホテル、実家、シェルター、ウィークリーマンションなど。家を出たら、「定期的に連絡する」と電話し、見捨てられたと感じられないようにする。
ひきこもりやニート・スネップ・不登校状態の人は、うまくいかない日常のはけ口として、イライラや焦燥感を暴力の対象として家族に攻撃を向ける、いわゆる家庭内暴力をする人が少なくありません。家庭内暴力とは、子どもが親や兄弟等の家族に向けて暴力を振るうような状態のことをいい、病名ではありません。
家庭内暴力は、統合失調症(精神分裂病)などの精神疾患や行為障害でもみられる場合がありますが、このページでは家族に限定した暴力のみを取り扱い、他の異常を認めないような狭義での家庭内暴力について触れます。
家庭内暴力の多くは、長期にわたるひきこもり・ニート・スネップ・不登校に引き続いて起こるようです。この時期に健康な家族関係を維持するのは難しいとされ、その原因としては本人や家族がちょっとしたことでもイライラしてしまう状態になっているためです。
この様な状態では、お互いに衝突しやすい状態となっており、家庭内暴力が発生している家庭では、正しい家族関係が築き難い状況になっているといえます。暴力の対象として最も多いのが母親で、その次に弟や妹、祖父母といった様に、自分よりも弱い対象に向かうことが一般的となっています。
このような衝突は、当の本人が成長していくにつれ、薄れていくのが普通ですが、最近では不登校や長期に渡る引きこもりに移行するケースも目立っています。また、例外的なことではありますが、暴力のコントロールが抑制できず、殺人や障害等の重大事件に発展するケースや、思いつめた家族が本人を殺してしまうといった事例も実際に起こっています。この様な重大な事件も発生していることから、医療も含めた社会的な取り組みが要請されています。
家庭内暴力への対応
ひきこもり状態の約1~2割に慢性の家庭内暴力が伴うことが知られています。適切な対応法が十分に共有されていないため、今なお家庭内暴力による親殺しや子殺しの悲劇が後を絶ちません。しかし、暴力が介在すると、適切なひきこもり対応はほとんど不可能になってしまいます。このため、暴力対応法の基本を述べておくことにします。
家庭内暴力と向き合う際に最も大切なことは、「暴力の徹底拒否」という基本姿勢をしっかりと守ることです。両親の側に世間体を気にしてことを荒立てたくないという思いがあったり、本人の養育について罪悪感を持っていたりすると、毅然として暴力を拒否することが難しくなります。
しかし、いかなる理由があろうとも、暴力は容認されるべきではありません。「このくらいは仕方がない」というためらいがあると、拒否を貫くことが難しくなります。暴力拒否の手段としては、「開示・通報・避難」が基本方針となります。家庭内暴力が慢性化するメカニズムのひとつに「密室化」があります。これは家族が誰にも相談できず、また第三者の介入を要請できない状態を指しています。
こうした密室をつくらせないように、相談や介入を通じて、いま家族におきている問題を家の外へと積極的に「開示」することが大切です。激しい暴力には警察への通報も辞さない覚悟が望ましいのですが、ここで重要なのは、「暴力が起きたら通報する」ことをあらかじめ予告しておき、起きたらその通りに実行する、という毅然とした対応です。
世間体を気にしたり、報復を恐れたりしてこの方針がぶれてしまうと、かえって本人のいらだちを刺激する結果になりかねません。暴力の対象である家族(しばしば母親)の一時避難も有効です。
これについても本人の心理状態に配慮しつつ、1、暴力直後の避難2、避難直後の電話連絡3、一時帰宅の繰り返し、といった手順をタイミングをはかりながら慎重にすすめていけば、沈静化するのはそれほど難しいことではありません。
ここで特に注意してほしいのは、通報も避難も、「家族が真剣に暴力を拒否している」ことをアピールするためのパフォーマンスである、ということです。
通報から逮捕、強制入院などに至ったり、避難が長期化して別居状態になったりしてしまうようでは本末転倒だからです。家庭内暴力のような緊急性の高い問題について、強制的な入院治療といった過剰防衛による弊害を防ぐためにも、初期段階の介入として「開示・通報・避難」を強く推奨しておきます。そのさい支援者は、治安や社会防衛のためではなく、家族と本人の双方を暴力の悪循環から守るために助言と協力をなすべきでしょう。
ひきこもりの高年齢化が急速に進行しつつある現在、ひきこもり支援において「サバイバル」は喫緊のテーマとなりつつあります。「社会参加」以上に「生き延びること」が大切です。一見相反する目標にも見えますが、実はこの2つはほとんど重なります。「承認」をめぐる葛藤から自縄自縛になってひきこもり続けていた人が、はじめてリアルな「生存」のテーマに接することで、堂々巡りから抜け出せるかもしれないからです。
もちろん、何歳からでもひきこもりからの脱出は可能です。しかし、就労条件や支える両親の経済力、体力などを考えると、年齢が高くなるほど社会復帰が困難になってしまうという現実も無視はできません。
その意味からも「ライフプラン」は、家族による支援をリアルに考えていくために避けて通ることができない重要なテーマです。よい条件がそろっていて、治療が理想的に進んだとしても、安定した社会復帰には数年単位の時間がかかります。
しかし、あきらめなければ、変化の芽はいたるところに見つかるはずです。長い戦いになりますが、ご家族には、希望と信頼を手放すことなく、粘り強くご本人を支えていただきたいと思います。家庭内暴力にもさまざまなものがあります。しかしみな、根は一緒です。すこし例をあげてみましょう。
○壁をたたく、足を踏み鳴らす。
○大声を出して叫ぶ。
○窓ガラスを割る、壁に穴を空ける、食器を投げるなどの器物損壊。
○家の中に灯油をまき、「火をつける」と脅す。
○兄弟を無理にゲームに誘い、断ると殴る。
○母親に昔のうらみつらみを話すうちに、興奮して殴る。
○母親を殴るのを止めに入った父親に殴りかかる。
こうした暴力は、基本的には親への恨みがこめられています。うらみにはかなり具体的な理由がある場合も少なくないのですが、しばしばみられるのは「こんな状態に育てたのは親が悪い」というものです。
小さいころに体罰としてたたかれたこと、無視されたこと、つらい時期にそれをわかってくれなかったこと、このあたりはまだ理解することもできます。しかし時には、ほとんどいいがかりに近いような恨みもあります。「何か頼んだら一瞬顔をしかめた」「話を聞きながら居眠りしていた」「{こんな息子では世間体が悪いか}と尋ねたら、強く否定しなかった」などといったものです。
家庭内暴力の原因として本人が主張する「恨み」については、それが事実であったか否かを問題にすべきではないと考えます。ここで重要なのは、本人が暴力に訴えてまで家族に伝えたいことは何であるのかを理解することなのです。
家庭内暴力は、さまざまな精神症状と密接な関係にあります。とりわけ関連性が深いのが、強迫症状です。家族に強迫行為を代行させるタイプのものでは、行為を断ったりうまくやらなかったりすると、激しい暴力にいたるということがしばしば見られます。
ひきこもりやニート・不登校を抱える家庭では、家庭内暴力の問題で頭を悩ませている人が大勢存在します。ここでは、家庭内暴力からの避難のポイントを書いてみたいと思います。
○支援者と両親の間で、避難の方針と方法について十分に打ち合わせをする。
○大きな暴力をきっかけにして避難する。
○避難は必ず、暴力のあった当日のうちに完了する。
○当日中に、必ず親から本人に連絡を入れる。
○電話では、「これから定期的に連絡する、生活の心配はいらない、いずれは帰るがいつになるかはわからない、どこにいるかも教えない、暴力が完全におさまるまでは帰らない」と伝える。
○この方針は、本人の治療のために専門家と相談し、家族全員の同意を得て決めたことを伝える。
○その後は定期的に電話を入れ、必ず5分間だけ話す。時間がきたら途中でも切る。
○本人が落ち着いたタイミングを見計らって、一時的な帰宅や外泊を繰り返す。
○外泊時のようすで、特に暴力もなく、また母親と穏やかに会話できる状態で安定したら、帰宅する。
○以上のことを、専門家との密接な連携のもとで行う。
○親の側は、暴力や脅しに屈せず、誠実で毅然とした態度でことにあたる。
○帰宅までに要する期間はさまざまであるが、軽いものであれば、一ヶ月程度でも十分に有効であり、長くても半年ほどで帰宅できることが多い。
暴力を暴力で抑え込むことはもっとも危険
親への暴力が激しくなるほど、親も本人に対する恐怖が強くなり、対応が難しくなります。自分の感情が揺れている状態で、ほかの人間の感情を落ちつかせることはできません。暴力を受けると親の感情は揺れますから、本人を落ち着かせることはできないのです。
それどころか、本人の感情が揺れると親の感情も揺れ、その親を見てさらに本人の感情の揺れが強まるというように、感情の揺れが共振して悪循環になります。まず親は、腹式呼吸などをして、恐怖を感じつつも少しでも落ち着けるようにしてください。
親が落ち着いている様子が本人に影響して、本人も少しずつ落ち着いてきます。「親の会」に参加したお母さんが、「激しい暴力のなかでもう死んでもいいと腹をくくり、「お母さんを殺してもいい」といって暴力を無抵抗に受け入れました。
そのうち息子の暴力がなくなりました」と語ったことがあります。これはすごい体験ですが、誰もがまねることはできませんし、下手をすると本人を挑発することにもなりかねません。
もっとも危険なのは、本人の暴力を暴力で抑え込もうとすることです。暴力の対決はエスカレートし、殺すか殺されるかというところまでいくことがあります。
もし、一時的に父親が本人を力で抑え込んだとしても、本人が本当に殺意を抱いたら刃物やバットを手にするとか、寝ている父親の首を絞めるなどの別の手段をとるようになります。
逆に、父親のほうが、子どもへの殺意を強めることもあります。1996年、東京都文京区で、家庭内暴力で暴れる息子を父親が思い余って金属バットで殺害した事件がありました。報道などによりますと、息子の家庭内暴力のために母親と妹は別居しており、父親と本人の2人暮らしの生活だったようです。
父親は暴力を振るう息子の要求する品物を次々に買い、本人の言いなりになっていたようです。父親は精神科の医院で「息子を受け入れるように」といわれ、親の会などにも参加していたということです。
父親は、ずっとつらく苦しかったでしょう。しかし、息子を殺すことで問題が解決したのではありません。問題を殺人という暴力で封印したのです。その負い目を、父親は生涯背負って生きていくことになります。
父親は、表面的には本人のいいなりになっていましたが、潜在意識のレベルでは理不尽な態度をとり続ける本人の存在を受け入れることができなかったのでしょう。
それはむしろ、当然の反応です。父親も被害者意識を高め、「なぜ、こんなことをやらされ続けなければならないのか」という不満、恐怖、怒り、憎しみ、さらに将来への絶望感を感じてきたはずです。
子どもは親の潜在意識をキャッチするのが上手であり、本人は、父親が表面的には自分のいうことに従っていても、潜在意識はそうではないことを直感的に感じ取ります。
ですから、父親の対応に誠意がこもっていないと思い、さらに暴力と要求を繰り返します。そして暴力を振るいながら、「自分の苦しみを理解してほしい。自分が入り込んでいる闇から自分を救い出してほしい」と父親に求め続けていたでしょう。
父親は、ただ暴力に逆らわず要求に従うことを自分の行動のルールにしていますから、内心では、否定的な感情を持ちながらも無抵抗に従い続け、父親もまた自分の心の闇に引きずり込まれていったと考えられます。
そして、心の闇からくる否定的思考が「いくらやっても成果があがらない。平穏な家庭を壊した息子さえいなければ、自分も家族もこの苦しみから逃れられる」とささやき続け、ついにわなにはまったのです。
闇のなかでの判断は、破壊の方向へと進みます。憎しみは殺意に向かい、芽生えた殺意はどんどん強まっていきます。根本的な問題は、本人が潜在意識で求め続けている父親の愛を実感できなかったことだったはずです。
きわめて困難なことですが、父親は「なぜそのような親子関係になったのか」についての理解を深めていき、自分の中で苦しい戦いをしながらも、自分の子どもとして正を受けた息子をありのままに受け入れられる心境へと、次第に変わっていくことが必要だったのでしょう。
単に暴力に抵抗せず、彼の欲求に従うことではなく、暴力を振るっている本人の気持ちを理解しようとし、受け入れようとする無条件の愛があれば、その愛が自分も本人をも、心の闇から救うことになったかもしれません。そうなることを助ける第三者のサポートがなかったことが、残念でなりません。
緊急時には、外部に助けを求める
激しい暴力や取り返しのつかない行為が危険と感じたら、逃げることや警察に連絡することも必要です。スコップで家を壊し始めたり、放火しようとした例もあります。まれな例ですが、本人が男性で、母親に性行為を求めたケースもあります。「自分は一生、女性と付き合えないから」という理由です。そんな場合、母親は命がけで「ノー」という必要があります。
危険な暴力に対して110番したときに多いのは、警察官が来ると本人は正気に戻り、おとなしい対応をするので、警察官が「これからは二度と暴力を振るわないように」という程度のことを言って帰るケースです。
その後、警察に通報したことが次の暴力の口実になったりします。また、親や家族が家を出て別々に暮らすことも、ひとつの選択です。その場合、きょうがいがいるときはほかの子供に負担を強いることになるので、先ほど述べたようにできる限り、他の子どもの気持ちも十分に思いやってください。
本人が親に殺意を持ったときは、防ぎようがありません。強制的であっても、緊急避難として精神病院に入院させるやり方もあります。そうして入院させた場合、本人は親との面会を拒否することがありますが、親はできる限り面会に行き、本人との関係を少しずつでもよくなるようにしてください。
110番も、強制入院も非常事態のときはやむを得ません。本人を犯罪者にしないことがぎりぎりの親の協力です。子どもが親に殺意までもつようになるのは、親が自分の敵だと感じるからです。
「親は自分の味方」だと思っていたら、親を苦しめるようなことはしませんし、それどころか本人が親の相談相手になったり、自分から親に協力しようとしたりします。
親の愛に絶望したときに表れるのが「親殺し」なのです。そこまで親子関係がこじれてどうにもならなくなる前に、本人の意向に沿った協力をして関係を少しずつでもよくすることが必要だったのです。
子どもが親に殺意を持つレベルに比べれば、本人が要求というかたちで親に不満を出せる段階は、ずっとましです。親子関係をよくするチャンスとして、むしろ前向きに捉えてください。
家庭内暴力の実数は把握できない
家庭内暴力に関しては、事件になる一歩手前の相談を、関東自立就労支援センターではこれまで数百件以上受けてきました。そのうち二十件以上は、わたしたちが間に入らなければ、間違いなく家庭内で殺人事件が発生していたと思われるようなケースでした。
それほど子どもの暴力はひどく、親にはなす術がなく、親子の関係はねじれ、どうしようもないところまでいっていたのです。しかし、わたしたちが未然に防いだといっても、たかが20数件です。わたしたちがひとりひとり親御さんに対応している間に、全国のあちらこちらで子どもが親を殺す事件が、あるいは親が子どもを殺す事件が頻発しています。
事件には至らなくても、いつそれに発展してもおかしくないような暴力が、全国の家庭に蔓延しています。家庭内暴力に関しては、残念ながら、その実数を示した正確な統計は存在しません。
もちろん警察庁は「警察白書」の中で、その数を発表しています。たとえば、平成17年度に起こった19歳以下の青少年による家庭内暴力は、1275件となっています。
ですが、まず「19歳以下」という定義が、実情にあっていません。わたしたちが相談される家庭内暴力をふるっている若者のほとんどは、20代か30代です。それでも、彼らはすでに19歳を越えているため、「19歳以下の青少年による」という警察庁の統計からは、外れてしまいます。
それに、そもそも家庭内暴力というのは、よほどの事態にまでならない限り、親は外部には相談しません。家族の中で、家族だけで解決しようとします。そのため、なかなか表沙汰にはなりません。だから、統計に数字としてあらわれているのは、氷山の一角にすぎません。人の助けが必要なほどひどい家庭内暴力でも、普通親は警察に介入を頼みません。
だから統計には、もちろん含まれていません。つまり、いま日本でどのくらいの家庭内暴力が起こっているか、その正確な件数は把握しようがないのです。世間の誰も知らないところで、暴力はひそかに進行しています。家庭という「密室」、閉ざされた家族の中で、何組もの親子が悲鳴をあげているのです。
家庭内暴力の男女の比率
「女の子が、親に暴力をふるうことはないのだろうか?」そんな疑問を持つ人は少なくありません。たしかに関東自立就労支援センターへ家庭内暴力で相談に来られる家庭は、息子が暴力をふるっているケースが大半です。
「娘に暴力をふるわれていて・・・・」そんなケースはたしかにそう多くはありません。しかし当然、女性による家庭内暴力がまったくないということはありません。例をあげますと、2006年、8月11日に痛ましい事件が起きています。
東京の町田市で、50歳の夫婦が21歳の長女の家庭内暴力に耐えかねて就寝中に刺殺するという事件が起こっています。娘の暴力があまりにもひどく、事件の前には、父親が頭を殴られて6針も縫う怪我をしていたといいます。
また同年の9月7日には、半年ほど前に名古屋で起こった、同じく家庭内暴力の激しかった28歳の長女の首を絞めて殺害した両親に対して、懲役4年の実刑判決が言い渡されました。
それを報じたテレビのニュース番組では、父親がひそかに録音していたテープが流されました。そこに記録されていたのは、母と子の修羅場です。母親の泣いて詫びる声の向こうで、絶叫する娘がいます。
「てめえら、わかったか!これがわたしの要求だ!」テープの音声が途絶えた後、父親のコメントが流されました。「この地獄から逃れるには、これしか方法がなかったんです・・・・」いずれにせよ、こうした事件が立て続けに起こっていることからもわかるように、女性の家庭内暴力が存在しないわけではけっしてありません。
家庭内暴力の構造に、男女差はありません。関東自立就労支援センターに相談に来る家庭で言えば、「男女の比率は8対2」というのが現状です。ひきこもりやニートの相談自体も、男女の比率は「8対2」ですから、それほど的外れな数字ではないでしょう。ただその正確な実数は、やはりわかりません。なぜなら女性の家庭内暴力に関しては、次のことが言えるのではないかと思うからです。
女性が家庭内暴力をふるっていることが世間に知られると、いまの日本社会では、「女のくせに乱暴だな」という目線がいつもつきまとってしまいます(男性なら、少なくともそんな言い方はされません)。また、「周囲に知られれば、結婚相手がいなくなるのでは」と考える親御さんも数多くいます。
だから親御さんは、息子の場合以上に、娘に暴力をふるわれている事実を隠そうとします。本当にどうにもならなくなるまでは、けっして他人に打ち明けません。それで、息子の場合以上に、表沙汰にはなりません。少なくとも、いま表に出ているより、ずっと多くの女性による家庭内暴力が存在するのは間違いない、とわたしは思っています。
家庭内暴力が起こる家庭は「普通の家庭」
「どういった家庭で、家庭内暴力は起こりやすいのでしょうか?こういう家庭で暴力が多い、という傾向はあるのでしょうか?」家庭内暴力の話をするたびに、いつも決まってそんな質問が出ます。連日、テレビや新聞、雑誌では、「子どもが親を殺すケース」が報じられています。
あまりに数が多すぎて、1件1件が大きく取り扱われないほど同じような事件が日本全国で毎日のように起こっています。いまの親御さんは、そんな情報をいろんなところで仕入れています。だから、子どもを持つ親御さんは心配でならないのです。
どんな家庭で暴力が起こりやすいのか、どんな家庭が危ないのか、みなさん不安でいっぱいです。自分たちの家庭は大丈夫だと言ってほしい・・・・面接で質問される方は、そんなまなざしでわたしのほうを見たりします。
そんなとき、わたしは決まって、こう答えるようにしています。「家庭内暴力がもっとも多いのは、普通の家庭ですよ。そう、ちょうどご両親のような普通の家庭が一番危ないですね」たまに「母子家庭のほうがそうでない家庭にくらべて、家庭内暴力が多いのか」と聞いてくる方がいますが、そんなことはまったくありません。
母子家庭だから息子が暴力をするいやすい、ということはぜんぜんありません。「両親の仲が悪い家庭が多いのだろう」「荒んでいる家庭で起こるのだろう」ほとんどの方がそう思っているようですが、残念ながらそうではありません。
たしかに、なかには「それらしい家庭」で起こっている家庭内暴力もあります。父親が暴力的であったり、夫婦の仲が悪かったりといった、そんないわば「崩壊家庭」で子どもが暴力を振るうケースはたしかに存在します。
しかし、大半のケースは違います。両親ともに仲がよく、子どもの教育には熱心で、経済的にも豊かといった、「普通」か「普通以上」の家庭で、家庭内暴力が頻繁に起こっているのです。わたしのところに相談に見られる方も、両親ともに仲がよく教育熱心で、収入もけっして低くはない、という親御さんがほとんどです。
しかし、人はそうは考えたがりません。「あそこは、とんでもない母親だったからね」「子ども部屋にICU(集中治療室)なんて名前をつけるからね」何か事件が起こると、そうやってほかの家庭を「異常」だと考え、うちは「普通」だから大丈夫、と思いたがるのです。
あくまで暴力というのは「異常な家庭」で起こるものだと思っています。あるいは、そう思いたがっています。たしかに「うちは大丈夫」と思いたがる気持ちはわかります。だけど残念ながら、そんなことは絶対にありません。
新聞を少し注意深く読めば、「普通の家庭」で起こっている事件がいかに多いかに、すぐに気がつくはずです。どんな家庭でも暴力は起こりえる・・・・それが紛れもない、いまの日本の状況なのです。では、暴力が起こるのが「普通の家庭」ならば、暴力をふるう子どもはどうでしょうか。
「もともと乱暴な子だったのだろう」「学校でも暴力をふるう、不良のような子が多いのだろう子どもに関しても、そう思っている方が多いです。だけど、それも残念ながら違います。
たしかに、外で非行に走り、学校で暴力をふるうような子が、家庭でも暴力をふるっているケースはあります。しかし、それは全体のごく一部で、その大半はじつにおとなしいくてまじめな子どもたちです。
校内暴力を起こすような子など、実際にはほとんどいません。むしろ学校では優等生だった、勉強もクラスで一番だったという子のほうが多いくらいです。
それは、なぜでしょうか。「普通の子が暴力をふるう理由」については、後に説明しますが、いわゆる「不良の子」の場合、親も子も、よくも悪くも家庭に期待しないのです。子どもは家を飛び出すし、親もあきらめが早いです。「さっさと家から出て行け!」となります。
だから暴力が起こっても、子どもは家族にさっさと見切りをつけて、外に飛び出すのです。そのため、込み入った家庭内暴力にはならないし、暴力が終結するのも早いのです。
だけど、まじめでおとなしい子どもだったらどうでしょう。親は優しくいい子だった少年時代とのギャップに戸惑うばかりで、どうにもなりません。子どものほうも、「不良の子」がよくも悪くも持っているような「社会とのつながり」(学校をさぼって遊ぶような仲間など)を持っていないため、家を飛び出せずに、ひきこもるしかありません。
家庭全体で暴力を抱え込んでしまうのです。暴力が起こるのも「普通の家庭」です。暴力をふるうのも「普通の子ども」です。まじめな両親の、まじめな子どもが暴力ふるっています。
だけど外からは、平和で何の問題もない家族にしか見えません。それが今の家庭内暴力の実態なのです。ですが、暴力を受けている肝心の親自身が、そのことに気づいていません。自分たちにあれだけ暴力をふるうのだから、家を出たら、今度は他人様に暴力をふるうだろうと考えてしまうのです。
「うちの子どうしていますか?」「ほかのお子さんやスタッフの方に、ご迷惑をおかけしていませんか?」だから、関東自立就労支援センターで預かっている家庭内暴力の子どものご両親は、最初のころ、頻繁にそんな心配の電話をしてきます。
あれだけ暴力がひどかったから、他人に暴力をふるっていないか、家から出た後も心配なのです。「仲間と仲良くやっています」「普通ですよ」いくらこちらがそう答えても、なかなか信じてもらえません。
「そんなはずはない」「何かの間違いではないか」何度も何度も、しつこく聞いてきます。これは暴力をふるわれている親に共通していることです。家では親を殺さんばかりに殴る蹴るを繰り返していた子どもですから、心配するのも無理はないかもしれません。
だけどそんな心配は、まるで杞憂のことが多いです。家庭内暴力がひどい若者は、家から一歩出ると、じつに温厚でおとなしい子どもがほとんどなのです。ではなぜ、本来は暴力的ではない「普通の子」が暴力をふるうのでしょうか。ひとつの原因として、「家の中だから」というのがあります。
家の中に「母ひとり、子ひとり」という閉じた人間関係の中にいるから、やむを得ず暴力が生まれてきてしまいます。このままではよくない。なんとか学校に生きたい。社会にも出たい。現状を打破したい・・・・そんな気持ちは、ひきこもりの若者なら誰もが持っています。
ですが、現実は思うようにはいきません。いろいろ考えはするけれど、結局何も変えることはできません。そんな内面と現実との狭間に、何も変われない自分自身への苛立ちや、親への申し訳なさが生まれてきます。
それらが複雑に混ざり合って、徐々に本人のなかで、「マグマ」となって煮えたぎってくるのです。それが溜まりに溜まって、ある日突然噴火する・・・・それが家庭内暴力のひとつのかたちなのですが、そのときに目の前には母親しかいないので、暴力の矛先がそこに向かうのです。
それは、本来暴力的な性格の子どもがふるう暴力とは、まったく違うはずです。激しい暴力・・・・それは、思春期特有の反抗期に、学校で先生に反抗して勉強しなくなり、成績が落ちたことへのいら立ちなどが複雑に入り混じって、異常なかたちででてしまうということが多いのです。
学校を不登校になったこと自体に自分では罪悪感があるのに、母親にも責めるようなまなざしを向けられ、にっちもさっちもいかなくなってしまいました。それが、親子二人の狭い空間でエスカレートしてしまったのです。「お前が産んだんだろう!」
母親に投げつけたその言葉は、怯えて、自分を置いて逃げようとする母親に、「きちんと責任を取れ!」と訴えていたのです。自分でもどうしようもないことがわかっていたから、ついそんな言葉が出てしまいました。
そこには、母親に対する甘えもあったのでしょう。このまま家にいたら自分はだめになる・・・・そんな思いもひきこもり状態や不登校の子どもにはあると思います。
心の底では、「家を出たい」「人と話したい」と思っているのです。若者自体が、暴力的なわけではありません。しかし、そのことが親にはなかなか理解できないのです。ほとんどの親御さんは、「こんなひどい暴力をふるう子を、とても他人には預けられない」
「よそ様に迷惑をかけることだけは、絶対にできない」と思い込んでいて、すべてを抱え込んでしまいます。家族の中だけでなんとか解決しようとしてしまいます。そこから生まれる別の問題は、外部に助けを求めないことによって、暴力がどんどん長期化してしまう、ということです。
ほとんどの親御さんは、子どもは家の中ですごい暴力をふるっているから、当然、家の外でも他人に迷惑をかけるだろうと思ってしまいます。ある程度、落ち着くまでは自分たちで面倒を見ようと、ぎりぎりまで我慢してしまいます。
それによって、家庭内暴力がどんどん長期化してしまうのです。親の中には、「自分の育て方が悪かったと非難されるのがいやだ」といって相談しない人もいます。一方、「暴力をふるうような子どもに育てた自分が悪い」と、責任をすべて引き受けてしまう親もいます。
いぜれにせよ、そう考える親御さんは、外部にはなかなか相談しません。すべて、家族で抱え込んでしまうのです。家庭内暴力に共通して見られるのは、母親がすべてを抱え込んでしまう段階がまずあるということです。
誰にも言えず、母親がじっと我慢する時間がしばらく続きます。それに耐えられなくなると、今度は夫に話します。だけど、それで事態が改善することはまれです。夫も息子を前にどうすることもできないし、家族以外の人間に相談しようとはなかなかしません。
二人で問題を抱えながら、家族そろってひきこもってしまうのです。そういう仕組みがあるため、家庭内暴力は必然的に長期化してしまう傾向にあります。
長年ひきこもりを続けていたある青年の例にしても、お母さんはあの「極限的」とも言える状況の中で、12年間も息子のひきこもり状態を我慢してきたのです。
12年といえば、生まれたばかりの赤ん坊が小学校を卒業するまでの非常に長い時間です。それほど長い時間を、ずっとお母さんは一つ屋根の下で、息子の暴力に怯え、耐えながら暮らしてきたのです。そして12年という歳月をかけて、事態はどんどん複雑化していき、ついには身投げをするところまでいってしまったのです。
家族以外の人間に相談しない理由のひとつで以外に多いのは、「家庭内暴力は、家庭の恥」という発想が、まだまだ世間には根強くあることです。
「この問題は他人に知られたくない」「できることなら隠し通したい」そういう「世間体」や「羞恥心」のようなものが、いまだに残っています。それでいっそう、この問題が表沙汰にならないのです。だから、関東自立就労支援センターに相談に来るのも、地元の人はまず来ません。
地域の人にも言えず、親戚にもいえないような親御さんが、遠くからわざわざ相談に来られます。関東自立就労支援センターの共同生活寮には、北は北海道から南は沖縄まで、本当に全国津々浦々から若者が集まってきます。
それは裏を返せば、あえて遠くの相談機関を選んできている親御さんが少なくない、ということです。それでも、相談に来られるときには、自分たちの情報が漏れないかどうか、相当心配なさっています。
「本当に大丈夫ですよね」「こちらでは、名前を公表するようなことはありませんよね?」何度も何度も執拗に、確認される親御さんも多いです。「なぜ、そこまで気にするのですか?」
そんな親御さんを見ていると、本当にそういいたくなります。そんなことばかり気にしているから、救える子どもも救えないんですよ、といいたくなります。こうした親御さんの傾向を見ていると、本当に今、家族がどんどん閉じているということがわかります。
家庭で不具合が起きると、それをまわりに知られないよう気遣って、家族の殻をぴったりと閉じてしまいます。それがますます家庭内暴力を長期化させていることに、まるで気づいていないのです。
そして皮肉なことに、家庭内暴力は長引けば長引くほど、暴力の内容自体も悪質化していきます。最初は殴る蹴るで済んでいたのが、時間の経過とともに、親を支配し、奴隷として親の自由を奪うようになっていきます。
期間も、最初は3ヶ月に1回だったのが、1ヶ月に1回になるなど、頻度も高まってきます。なぜ、暴力がだんだん悪質化していくのか。原因は、大きく3つあると思います。
ひとつは、長期化することで子どもの苛立ちがますます高まり、それに応じて親に向けられる暴力のエネルギーも増していくからです。暴力をふるって何の解決策も見出せず、現状が何も変わらないとなると、子どもの苛立ちはさらにましていきます。
苛立ちが募れば募るほど、その分、暴力もひどくなっていくのです。もうひとつの理由は、最初は抵抗のあった暴力も、一度それをふるうと、今度はそれが「基準」になり、次からは以前ほどの抵抗を感じなくなるからです。
今まで突き飛ばすだけだったのが、ある日げんこつで殴ってしまった・・・・すると、今度はその「げんこつで殴ること」が基準になって、次からは前ほどの抵抗がなくなってしまうのです。そして、三つ目の原因は、暴力が長期化すると、それが「身体的な暴力」から「心の暴力」へと移っていくからです。
最初は殴る蹴るだけだったのが、時間がたつにつれ、体への暴力だけでなく、心理的にダメージを与える「心の暴力」へと移っていくのです。「心の暴力」にはいろいろあります。親のプライドをわざと傷つける、親の嫌がることをあえてする、といったところから、親の大切なものをわざと壊す、最後には「殺してやる」」と脅すことまであります。
これは、家庭内暴力をふるう子どもたちの一般的な傾向です。暴力をふるわれる親御さんにとっては、「子どもから暴力を受けている」という事実だけでも精神的に耐え難いのに、さらに追い討ちをかけられることになります。「お母さんを殺すことは簡単だよ」父親のいないところで息子にそう言われ、怯えきって相談に来た母親も何人もいます。
いずれにせよ、暴力がそうやって悪質化していくと、それと同時に家族の関係自体も悪化していきます。糸が複雑からまって解けなくなるように、家族の関係がどうしようもないところまでいってしまうのです。
たとえば、子どもの家庭内暴力がはじまると、多くの夫婦が離婚の危機に立たされます。「お前がしっかり育てなかったからだ」「あなたがまったく子育てに関わってこなかったからよ」子ども暴力の原因を、お互いになすりつけあって夫婦関係が悪化していくのです。
実際、関東自立就労支援センターへ相談に来る母親の中には、子どもの暴力が始まってから夫と離婚したという方が何人もいらっしゃいます。それで子どもの暴力が解決すればいいのですが、そこはどうにもなりません。離婚後も、ほとんどの場合、激しい暴力は続きます。
家庭内暴力は長引けば長引くほど、暴力は悪質化し、事態は悪化の一途をたどるのです。
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