大人の発達障害とニート
ホーム > 大人の発達障害とニート

大人の発達障害とニート

大人の発達障害は、うつ病やアルコール依存症、パーソナリテイ障害などを合併することが多く、発達障害の本来の症状が覆い隠されてしまいます。

 

 

 

この場合、うつ病にしろアルコール依存症にしろ、もともと発達障害があってそこから合併したものなのか、それとも発達障害を患った経験がなくて初めからうつ病やアルコール依存症になったのか、大人になってからではほとんど判別できません。

 

 

 

 

だからこそ専門的な視点が必要になるのですが、残念ながら、そのような専門医は極めて少ないのが実情です。

 

 

 

 

発達障害を診断して治療できる医師は、主に児童精神科医ですが、日本は欧米と比べて児童精神医学は30~40年以上遅れていて、近年まで科名の標榜さえ認められていなかったのです。

 

 

 

 

大人の発達障害を診断し、治療するには、患者が訴えている表面的な症状や行動にとらわれず、患者の子どもの頃の発達障害の症状や発達歴を過去にさかのぼってきいていかなければなりません。

 

 

 

 

大人の発達障害が、予想以上に多いことが明らかになっている今、専門医の育成は喫緊の課題と言えます。

 

 

 

 

 

こんな症状があったら大人のADHDかもしれません

 

 

 

 

ここから先は、大人の発達障害で最も多いADHDの合併症についてみていきます。大人のADHDの代表的な合併症としては、

 

 

 

 

1、うつ病(気分障害)

 

 

 

 

2、双極性障害(躁うつ病)

 

 

 

 

3、不安障害(神経症)

 

 

 

 

4、依存症・嗜癖行動

 

 

 

 

5、行為障害(非行)、反社会的行動(犯罪)

 

 

 

 

 

6、パラフィリア(異常性愛)

 

 

 

 

 

7、パーソナリティ障害(人格障害)

 

 

 

 

 

8、チック症、トゥレット症候群(運動性チックと音声チックの併発   症状)

 

 

 

 

9、学習障害

 

 

 

 

などがあります。

 

 

 

 

これらの症状が、なかなかよくならない場合は、うつ病がそうであるように原疾患(もともとある病気)として大人の発達障害が後ろに隠れている可能性があります。一度、専門医に相談してみるといいと思います。

 

 

 

 

大人の発達障害の症状   注意欠陥・多動性障害(ADHD)の特徴

 

 

 

 

○多動(運動過多)→いつも落ち着きがなく、ソワソワしている

 

 

 

 

○不注意(注意散漫)→気が散りやすく、集中できない

 

 

 

 

○衝動性→後先考えずに、思いつきで行動してしまう

 

 

 

 

○仕事の先延ばし傾向・業績不振→期限が守れず、仕事がたまる

 

 

 

 

○感情の不安定性→「大きくなった子ども」たち

 

 

 

 

○低いストレス耐性→心配と不安が感情の暴発を招く

 

 

 

 

○対人スキル・社会性の未熟→空気が読めず、人の話が聞けない

 

 

 

 

 

○低い自己評価と自尊心→マイナス思考と募る劣等感

 

 

 

 

○新奇追求傾向と独創性→飽きっぽく、ひとつの事が長続きしない

 

 

 

 

 

○整理整頓ができず、忘れ物が多い→仕事はできるが、家事は不得手

 

 

 

 

○計画性がなく、管理が不得手→低すぎる「生活の技術」

 

 

 

 

○事故を起こしやすい傾向→「ジャイアン型」が危ない

 

 

 

 

○睡眠障害と昼間の居眠り→寝ていても起こる睡眠不足

 

 

 

 

○習癖→男性に多いチック症、女性に多い抜毛癖

 

 

 

 

○依存症や嗜癖行動に走りやすい→「自己投薬」したがる脳

 

 

 

 

○のめり込みとマニアックな傾向→男性に多い過集中とこだわり傾向

 

 

 

 

アスペルガー症候群(AS)の特徴

 

 

 

 

○対人関係(社会性)の未熟→そもそも友達を作る意欲がない

 

 

 

 

○言語コミュニケーションの欠如→会話のキャッチボールができない

 

 

 

 

○こだわり・興味限局傾向→一つの事に異常なまでの興味を示す

 

 

 

 

○感覚・知覚の異常→味覚や嗅覚、触覚と聴覚の過敏

 

 

 

 

○協調運動の不器用さ→スポーツや手先の運動が上手にできない

 

 

 

 

大人の発達障害の治療

 

 

 

 

発達障害のある人は、パートナーや家族、会社の上司や同僚、友人などにとって、しばしばトラブルメーカーになります。

 

 

 

 

これは主に、

 

 

 

 

1、発達障害であることに本人も周囲も気づいていない

 

 

 

 

2、その結果、本人に適切な治療がなされていない

 

 

 

 

3、周囲も適切な支援やサポートをできずにいる

 

 

 

 

などが原因になっています。

 

 

 

 

発達障害は治療可能です。すでに大人になっていても治療を始めるのに遅すぎることはありません。発達障害を克服するために必要なことは、まずそれに気づいて、認め、受け入れること、適切な治療を受けることです。そして周囲も適切な支援やサポートを行うことです。

 KAZ85_20130323-P3230244500_TP_V1

 

 

 

この三つがセットで行われることで、初めて本人の苦痛も周囲の悩みも解消(あるいは大きく軽減)されます。

 

 

 

一般に発達障害の治療は、

 

 

 

 

1、心理教育と環境調整療法

 

 

 

 

2、認知行動療法

 

 

 

 

3、心理療法

 

 

 

 

4、自助グループへの参加

 

 

 

 

5、薬物療法

 

 

 

 

などが中心になります。

 

 

 

 

本人が発達障害であることを認め(認知)、受け入れるなら(受容)、心理療法(カウンセリング)は有効ですし、相互支援のための自助グループも大いに心の支えになります。TSU82_sougen500_TP_V1

 

 

 

 

また、何よりも薬物療法がかなり有効であると断言できます。

 

 

 

 

大人の発達障害の場合、特にADHDやASには薬物療法が極めて有効です。

 

 

 

 

これは欧米の専門家や臨床医の間では繰り返し強調されていることです。

 

 

 

 

彼らは異口同音に、「ADHD、ASは基本的に脳(中枢神経系)の神経生理学的、生科学的疾患である。カウンセリングや心理療法も必要であるが、同時に薬物療法もおこなうべきである。患者は脳の生化学的物質の欠陥を補う物質を必要としている。これを得られないと生活全般に及んでくる弊害は解消されない」と述べています。

 

 

 

 

薬物療法研究の論文で、ウェンダー、ウッド、ライムヘル博士さは、ADHDと診断された大人の患者の60パーセントが中枢刺激剤の投与で改善を示したとしています。

 

 

 

 

実際、中枢刺激剤のメチルフェニデート(以前はリタリン、現在はコンサータ)によって、子どもの発達障害と同様に症状が劇的に軽減することは頻繁にあります。

 

 

 

 

これは子どもの80~90パーセントの改善には及びませんが、よく反応した事実として紛れもないものです。

 

 

 

 

薬物療法は患者の脳の機能を以前の状態に回復させるために使用されますが、驚くべきことに大人の発達障害では、彼らがそれまで経験したことがないほどに脳の機能回復が進み、学業、仕事、日常生活まで、それこそ見違えるほどの改善をしばしば示します。

 

 

 

 

発達障害の治療では、食事もきわめて重要です。バランスのよい食事を心がけるのはもちろん、必要に応じて健康食品やサプリメントを利用するのも有効です。

 

 

 

 

たとえば、「ピクノジェノール」です。松の樹脂(松ヤニ)から抽出するポリフェノールを多く含む抗酸化食品です。

 

 

 

 

西欧や米国では40年前から糖尿病性網膜症の治療や血栓症、心臓病などの治療に用いて効果があったとの研究報告があります。

 

 

 

 

日本ではまだ健康食品の扱いですが、近年、ADHDの治療に用いられ、多動、不注意、協調運動能力などに有効であるとされています。

 

 

 

 

あるいは、アメリカセンタン草、ミカンの粉末、ノミノフスマ、ヨルガオの芽、ジシバリの5種類をブレンドした「ハーブサプリメント」です。これは、ADHD,AS,PMDD(月経前不機嫌性障害)に有効とされています。

 

 

 

 

大人の発達障害者は、社会への適応レベルや職業、年収が千差万別で、人生の満足度に大きな違いがあります。

 

 

 

 

たとえば、ADHDやASのなかには社会で大活躍して尊敬を集め、高収入を得ている人もいれば、社会の落伍者となり40代になっても定職につかないニートもおり、その境遇にはまさに天と地ほどの差があります。

 

 

 

 

この差はどこからくるのでしょうか?これは、ひとつには彼らがもともと抱える発達障害の程度や合併症の有無、程度にもよりますが、もうひとつ大事な論点として、その人にあった適職につけたかどうかという職業選択の問題を指摘しなければなりません。

 

 

 

 

社会不適応の極端な例である「ニート」は、近年の総務省統計局の調査では約89万人いるとされています。

 

 

 

 

ニートに占める発達障害者の割合は、厚生労働省の調査では二割程度ですが、約八割とする別の調査もあり、正確なところは不明です。

 

 

 

 

発達障害のある人は、もともと自分を客観的に見つめたり、得手不得手を理解したり、長期的な人生の目標やビジョンを描いたりすることが苦手です。

 

 

 

 

基本的に目先のことしか考えられず、たとえ長期の目標を立てたとしても、それに向かって長期間努力することができません。

 

 

 

 

このため、その人ならではの才能や長所があるにもかかわらず、自分の欠点ばかりが目立つような職業について、仕事がうまくいかなかったり、職場になじめなかったりして、転職を繰り返したり、ニートになったりするケースが多いのです。

 

 

 

 

しかし、彼らは本来、興味や関心のあることであれば、情熱を傾け、黙々と努力することができます。

 

 

 

 

それは彼らが得意なことで、優れた才能が隠されている可能性がある部分ですから、ほんとうであれば、それを上手に引き出し、育てるような教育的な支援がなされるべきなのですが、残念ながら現状ではまだまだ不十分といわざるをえません。

 

 

 

 

また、発達障害者は、小児期から学習障害や認知障害を持つケースが多いため、英語、数学、国語などの基礎的能力を必要とするような職種に就いてもなかなか熟練できないという問題も抱えています。

 

 

 

 

これも就労におけるひとつの大きな壁です。

 

 

メニュー

過去の記事

団体概要
団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
大橋秀太
理事:
大畑健太
理事:
杉下真理
住所
東京都東久留米市浅間町1-12-9
TEL
042-439-4355
メール
ki6jt7@bma.biglobe.ne.jp
活動内容
・若年者の就労支援、
 学習 支援、生活訓練
・共同生活寮の運営
・教育相談の実施
・各種資格取得支援