ひきこもり・ニート・スネップ・不登校と発達障害
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ひきこもり・ニート・スネップ・不登校と発達障害

ひきこもりやニート・スネップ・不登校の中には、発達障害に罹患している人が少なくありません。

 

 

 

 

精神障害と同じで、まず発達障害が一時的なものとしてあり、その結果としてひきこもりやニート・スネップという二次状態になる、というのがこのタイプです。

 

 

 

 

これはまさに個別的あるいは単独的と表現するほうがしっくりくるほど、多種多様なかたちで現れます。

 

 

 

 

現在いわれる発達障害とは、ADHD・LD・広汎性発達障害(アスペルガー症候群・高機能自閉症・自閉症)・軽度知的障害など幅広い(軽度知的障害は厳密には知的障害に属しますが、支援の現場では、発達障害に含めたほうが当事者を理解しやすいとわたしたちは考えています。あるいは中重度の知的障害も含めて広義の発達障害とする考えもあります)。

 

 

 

 

そして、そのさまざまな特徴の一部分が、一人の上に重ねあわされた場合も珍しくありません。ELLY85_americanaiz20140329500_TP_V1

 

 

 

 

このタイプのひきこもりやニート・スネップの人たちは、単独的で一人ひとり違うとはいえ、あきらかに「生きづらさ」を抱えています。

 

 

 

 

そして、このタイプは、このタイプに類別されて支援を受けるほうが、生きづらさが軽減されることがわかってきています。

 

 

 

 

ここでは、若者支援を行う際に必須の知識である、広汎性発達障害と軽度知的障害について簡潔に記します。

 

 

 

 

広汎性発達障害は非常に幅広い概念で、高機能自閉症(知的能力はありますが、会話を中心としたコミュニケーションに困難さを抱えています)やアスペルガー症候群(知的能力はあり、会話もできます。)なども含まれます。

 

 

 

 

ただし、独特の「困難さ」は共通して抱えています。それらは主として、「社会性」「コミュニケーション」「想像性」の三つがあるといわれていますが、これらは三系統が独立しているわけではなく、複雑に絡み合っています。

 

 

 

 

「社会性」の困難さとは、流行言葉で表現するといわゆる「場の空気が読めない」ということなのですが、暗黙のルールや社交辞令がわからずにグループから浮いていきます。

 

 

 

 

たとえば、友人がほしいあまり自分の趣味の話を延々とし、結果的に人々から避けられてしまいます。

 

 

 

 

けっして本人は嫌がらせをするつもりではありません。逆に友人が欲しいのです。

 

 

 

 

その熱心さが裏目に出てしまいます。また、通常は言葉にしない容姿のことなどを指摘します。

 

 

 

 

たとえば太った人に対して、太ったという事実は事実なのだから、言葉でわざわざ指摘したりします。

 

 

 

 

 

すると、同じくグループから浮いてしまいます。本人はある意味で親切心で言ったのかもしれませんが、これもまた裏目に出てしまいます。OHT92_bieinotudukunouchi500_TP_V1

 

 

 

 

こうした体験を幼少時から積み重ね、その結果、激しいいじめにあってきた人もたくさんいます。

 

 

 

 

「コミュニケーション」の困難さとは、言葉がもつ多様な文脈から生じるさまざまな意味ー肯定・否定・皮肉ほか、数え上げられないほどの意味を言葉の文脈は生み出し、僕たちは一瞬ごとの判断で「それはこういう意味に近いだろう」と理解し、返答しているーが理解できません。

 

 

 

 

代わりに、言葉を一つの意味だけに、あるいは字義的に捉えます。たとえば「名前を書いてください」と言われると、その通りに「名前」と書いてしまいます。

 

 

 

 

この場合、問いのなかの「名前」には「あなたの名前」という意味が暗黙のうちに侵入しているということが理解できません。

 

 

 

 

字義的に、自分の名前ではなく、「名前」と書くことが、当事者にとっては誠実な対応なのです。

 

 

 

 

このような字義的コミュニケーションは、人によってグラデーションがあるものの、困難さの一つです。

 

 

 

 

ほかに、声による理解が困難であり、文字や絵を通した理解のほうが得意、といった特徴もあります。

 

 

 

 

「想像性」の困難さは、こだわり、アドリブがきかない、同じことの反復といった三微候で説明されます。

 

 

 

 

わたしたちはむしろ、「他人の気持ちを理解することが難しい」という傾向をここに加えたほうが、当事者の苦しさがよりわかると思います。

 

 

 

 

自分が体験したことを他者に投影して想像することができないのです。

 

 

 

 

これは、生きるうえで、相当の困難さを伴うでしょう。自分が怖かったり悲しかったりすることは、自分でそのとき体験したものは、実感できます。

 

 

 

 

けれども、他人が同じような状況に陥ったとき、その他人がどのような恐怖・悲しみ等を体験しているのか想像することが難しいのです。

 

 

 

 

これは言い換えますと、他者への共感が難しいということであり、結果として友達ができにくくなります。

 

 

 

 

その反面、友達は欲しいという欲求は強くあります。このような困難さから社会に溶け込めないまま、20代・30代になってしまう人々が多数存在します。

 

 

 

 

もう一つ、軽度知的障害は、知能検査の結果が判定基準の前後のラインあたりにいる人で、周囲からするとかなりわかりにくい場合もあります。

 

 

 

 

また、成績はよくないものの、高校まで不登校もせず、なかには親の助けを借りて大学に行く場合もあります。

 

 

 

 

そのあと就職し、現実に仕事を始めてみると、ミスを繰り返したり、グループから浮いてしまったり、上司からの叱責に耐えられず退職をしてしまいます。

 

 

 

 

本人としては、きちんと仕事をしたい、あるいは職場から浮きたくないため、ある意味での「処世術」として、よくわからないまま返事・会話を続けています。

 

 

 

 

本人としては誠実に他人と接したいと考えています。けれども、上司や同僚からは、生返事をする者、ミスを繰り返す者としてあつかわれてしまいます。

 

 

 

 

このような場合、本人も上司もどちらも悪気はないのです。本人の傾向を知らないことからくるある種の悲劇です。

 

 

 

 

この悲劇を、小学生の頃から体験している人もいて、想像を絶するいじめを受け続けてきました。

 

 

 

 

では、アスペルガー症候群や自閉症、AD/HDなどの発達障害は、どのように発生し、成り立っていくのでしょうか。

 

 

 

 

これらの障害の原因は、脳の機能の成熟の仕方に先天的な障害があるためと考えられています。自閉症では、いくつかのDNAの配列異常が指摘され、複雑に絡み合って発症すると考えられています。

 

 

 

 

これまで十数個のそのようなDNAが見つかっています。しかし、四十年ほど前までは、自閉症は心理的な要因で発症すると考えられていました。

 

 

 

 

自閉症は、1943年にレオ・カナーによってはじめて報告されましたが、このときカナーは自閉症の子どもの両親について、「きわめて冷たく機械的な子育てをした」「知的レベルは高いが、真のあたたかさに欠け、強迫的な性格である」という報告もしています。

 

 

 

 

この報告がやがて、「自閉症=親の愛情不足」という考えに発展していったと考えられます。日本でもつい最近までは、自閉症を持つ親に「もっと子どもに愛情を注いでください」という指導が普通に行われ、結果的に親を心理的に追い詰めてきました。

 

 

 

 

現在は、こうした心理的な要因によるという説は否定され、親の養育態度とは関係ない、生物学的な要因によるという説が主流となっています。

 

 

 

 

自閉症の子どもの発症率は、およそ1000人に1~2人とされ、男女比は3~5対1で男の子が多いとされています。

 

 

 

 

また、60~75パーセントは知的障害をともないます。アスペルガー症候群の発症率は、まだ報告が少なく、障害の定義の捕らえ方に若干の違いがあるので、はっきりしたデータがありません。

 

 

 

 

自閉症と診断された子どものうち8分の1はアスペルガー症候群ではないかとする説や、子どもの人口1000人のうち、2~5人がアスペルガー症候群という説などがあります。

 

 

 

 

男女比は8対1で、男の子が圧倒的に多数を占めています。AD/HDはもっとも多く、学童期の子どもの100人に3~5人といわれています。

 

 

 

 

男女比は4~5対1と男の子に多いとされていますが、女の子は発見されにくいのではないかという意見もあります。

 

 

 

 

いずれにしても、これらの障害はまれなものとはいえないのです。子ども16人に1人はなんらかの「いわゆる軽度発達障害」があるという報告もあります。

 

 

 

 

自閉症の子どもは、脳のなんらかの機能不全が原因で、発達が障害されると考えられています。MRI検査のような最近の脳の画像診断方法や神経科学の発達によって、それを裏付ける詳細なデータも報告され始めています。

 

 

 

 

たとえば、自閉症の子どもは、小脳の一部が普通より小さいとされる報告がありますが、それが自閉症の症状とどうかかわるのかはまだ解明されていません。

 

 

 

 

また、自閉症やAD/HDの子どもは、脳の中を情報を伝えるために飛び交っている脳内物質の働きに異常があるのではないかとされていますが、どの物質にトラブルがあるのかは不明です。

 

 

 

 

いずれにしても、生後3年くらいたつと、発達の遅れが目立つようになり、先に述べたようなさまざまな症状があらわれてくるようになります。

 

 

 

 

さらに複雑なのは、発達障害の子どもは、親にサインをおくれなかったり、サインの送り方が変わっているために、親とよい関係を持ちにくいという特徴があることです。

 

 

 

 

そのことに気づかず、適切な対応をとらないと、親子のよい関係によってもたらされるこころの発達にも、マイナスの影響を与えてしまうことがあります。

 

 

 

 

発達障害の発症は、親子の関係の良し悪しだけが原因ではありませんが、脳の機能不全のような生物学的な要因があることを知っておかないと、ぎくしゃくした親子関係を気に病んだり、かみ合わない関係を進めてしまいかねません。

 

 

 

 

さらに、子どもが行動範囲を広げ、社会と接するようになると、周囲から誤解を受けたり、冷たく対応されたりすることが少なくありません。

 

 

 

 

そのストレスが積み重なると、発達障害のうえにこころの病まで併発することがあります。

 

 

 

 

このように発達障害は、生物学的な要因を基盤に、さまざまな要因がからみあって、成り立っていることがわかります。

 

 

 

 

生物学的な要因は不明な部分が多く、現段階で根本的な治療はできませんが、親や社会との関係で生じる心理的な問題は、できるだけ少なくすることはできるでしょう。

 

 

 

 

 

発達障害の学生の就職について

 

 

 

 

 

一般に発達障害のある学生は、就職を考えるとき、

 

 

 

 

 

*履歴書が書けない

 

 

 

 

*就職活動の手順がわからない

 

 

 

 

*自分がどのような職業に就きたいかはっきりしない

 

 

 

 

*自分の適性がわからず、不向きな職業を希望する

 

 

 

 

*何度も面接試験で失敗するため、落ち込んでやる気をなくしてしまう

 

 

 

 

などの問題にしばしば直面します。

 

 

 

 

大学などで発達障害者への就労支援やキャリア・ガイダンスが必要になるのは、まさにこのような問題があるからです。

 

 

 

 

発達障害者の就職で何より大事になるのは、

 

 

 

 

1、本人の興味や関心

 

 

 

 

2、職業適性(発達障害者にとっての向き不向き)

 

 

 

 

3、作業特徴(手先の器用さなど)

 

 

 

 

などをトータルに考えて、自分はどんな仕事に向いているのか、向いていないのか、それを客観的な事実として知ることです。

 

 

 

 

大学などでもっとも力を入れているのもこの部分で、本人の興味や希望、能力、職業知識などを総合的に考え、適職が見つけられるようにさまざまな支援を行っています。

 

 

 

 

なかには在学中のアルバイト経験を社会に出る前の準備として活用しているところもあります。多くの人と一緒に働くことで、他人との違いがわかりますし、対人スキルやさまざまな作業への対応力など自分の得手不得手も経験的に知ることができます。

 

 

 

 

また履歴書の書き方を教えたり、面接の事前練習を通常よりも丁寧に何度も行ったり、公共のマナーや身だしなみ、コミュニケーションのとり方を指導するなど就職活動の実際についても相談や助言を行っているところもあります。

 

 

 

 

なかなか就職が決まらない場合は、各地の障害者職業センターなどと連携し、職業リハビリテーションを行っているところが多いようです。

 

 

 

 

職業リハビリテーションとは、障害者に対して、職業指導、職業訓練、職業紹介その他を講じ、職業的な自立を図ることです。

 

 

 

 

具体的には、各地の障害者職業センターなどで職業準備支援のための講座(作業支援、事業所見学、職業講和、通勤指導など)を受け、就職活動や職場での生活がうまくいくように職場のルールや作業遂行力、適切な態度など基本的な労働習慣や職業に関する知識を身につけることになります。

 

 

 

 

対人スキルがひどく苦手な場合は、自立支援カリキュラムを受けてSST(社会生活技能訓練)などが行われます。

 

 

 

 

これには基本的な挨拶のしかた、電話の応対、報告、連絡、相談のしかた、上手な断り方などが含まれます。

 

 

 

 

実際に就職できそうな職場が見つかったら、発達障害者(プラス家族)と事業所の双方がジョブコーチ(職業適応援助者)のサポートを受けるのが理想です。

 

 

 

 

彼らは、事業所、障害者、家族に対してそれぞれつぎのような支援を行います。

 

 

 

 

1、事業所への支援・・・・障害者に対する理解促進、職務内容の設定、職業指導、家族との連携など。

 

 

 

 

2、障害者への支援・・・・人間関係の形成、職場でのコミュニケーション、職務遂行、支援ツールの作成、通勤指導など。

 

 

 

 

3、家族への支援・・・・障害に対する理解促進と企業との連携など。

 

 

 

 

なお、職業リハビリテーションやジョブコーチのサポートは、新卒の発達障害者だけでなく離職して再就職先が見つからない既卒の発達障害者にとっても有効な就労支援となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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