ひきこもりを抜け出すための親の価値観・生活態度
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ひきこもりを抜け出すための親の価値観・生活態度

ひきこもりを続けられる親の経済状態

 

 

 

 

 

ひきこもりといわれる若者の多くが三○代から四○代に達しており、親は数年から十数年にわたって子どものことに悩み続けています。

 

 

 

 

 

自分の老後のことを心配すべき年齢にありながら、それどころではないのです。

 

 

 

 

 

しかし、よく話を聞いてみるとひきこもりを可能にしている共通の条件が認められます。その一つが、家庭の経済的な余裕であり、親は高学歴で一定の社会的地位もある経済的に恵まれた家庭が多いということです。

 

 

 

 

 

子どもが占有できる一室を提供しているうえに、子どもの反応を恐れて、言いなりになって物やお金を提供しているなどはそのよい例です。

 

 

 

 

 

それに対して、必ずしも裕福な家庭の問題とは限らないとの指摘もあります。

 

 

 

 

 

親がすでに定年後の年金生活者であったり、親自身が医療保護や生活保護を受けており、そのわずかなお金をやりくりしながらひきこもっている子どもの生活にまわしている事例もあります。

 

 

 

 

 

確かに豊かなわが国においては相対的な貧困ですが、戦前や途上国の絶対的貧困とは異質のものです。

 

 

 

 

 

若者自らが、親の足許を見ている自分を語り、昔の日本や諸外国と比較したときには「甘えていますね」と自嘲ぎみに自己評価をします。

 

 

 

 

 

貧富の格差があるとはいえ、日本では親の経済状況はひきこもりを可能にする程度には裕福であり、親が負担の限界に達したときに音を上げているといえそうです。

 

 

 

 

 

経済的条件以上に共通しているのが親の価値観や生活態度です。いくつになっても子どものことは親の責任と思い込み、子どもに振り回されながら関わり続けています。

 

 

 

 

 

親への依存が一種の生活習慣病のようになり、自らの自発行為としては現状を変更する力を失っている子どもは、親が責任を肩代わりすることを止めない限り、ひきこもりの生活から抜け出すことはできません。

 

 

 

 

 

ある若者は、「あなたがよくなってくれたら、私も好きなことをする」という自己犠牲的な母親の責任の取り方に、迷惑な存在でしかない無価値な自分を感じて外に出られなかったと言います。

 

 

 

 

 

北きつねの子別れ物語、傷心の中江藤樹を雪中に追い返す母親の物語、そして、一五歳でふるさとの親もとを去る高度経済成長期の金のたまごたちの話など、日本には子を手放す辛さに耐える親の話はたくさんありました。

 

 

 

 

 

どの親も、子どもが自分の力で人生を切り開く苦労は十分承知しています。それでもあえて手助けしなかったのは、親の分限を、あるいは親の無力を自覚していたからではないでしょうか。

 

 

 

 

 

高度経済成長を経験してから後は、世間も親もこの自覚を忘れ、子どもを親の理想実現の手段にしてしまいました。今、若者は親の道具でない自分、自分のことを自分で考える自分になるために時間とテリトリーを必要として世間や親の侵入を拒否したひきこもりをしているのです。

 

 

 

 

 

親が楽になると子どもも楽になる

 

 

 

 

 

親が子どもの懐に手を突っ込むことを止め、子どもから手を引くことを要求しているのがひきこもりの本質であることを考えれば、親がどうしたらよいかも自ずから見えてきます。

 

 

 

 

 

それは、子どもから離れることです。心理的に離れるだけでなく、物理的にも離れることが必要な場合もあるでしょう。しかし実際には、どうすればよいかわからず、右往左往して疲れ果ててしまうことが多いのです。

 

 

 

 

 

ひきこもりからの立ち直りは、親子だけの頑張りでは悪循環の繰り返しになって、はかばかしい結果が得られ難いようです。

 

 

 

 

 

親も子も、他人の力を借りることが必要です。そのようなときに役立つのが、同じ悩みを抱える人同士の集まりです。

 

 

 

 

 

先に子どもを外へ出すことが困難であれば、まず、親が出かけてみることです。経験者の話を聞くことで親自身が孤立感から救われ、追いつめられた気持ちを軽くすることです。

 

 

 

 

 

親が楽になると、過度に緊張した子どもへの関心のシフトが弛み、子どものほうも追いつめられた過度な気持ちが和らいできます。

 

 

 

 

 

子どもの気持ちを理解する学習も重ね、しだいに子どもをありのまま受け入れられるようになってきます。すると、子どもの側にも変化が現れます。

 

 

 

 

 

親の期待に添えず、迷惑な存在でしかない自分への嫌悪感や否定感の殻に閉じこもる必要がなくなります。そして、やってみたいことが徐々に見えてきます。

 

 

 

 

 

けれども、そこに至る道のりはけっして短くはありません。親にはあきらめない忍耐力が必要です。夫婦の共同歩調も必要です。

 

 

 

 

 

子ども対策としての共同というよりは、お互いが向き合えるという共同歩調です。

 

 

 

 

 

夫婦がそういう関係になった時、子どもは自立に向けて心理的に離れていきます。

 

 

 

 

 

もっと深刻な場合には、親が家を出てでも、子どもと離れる必要があります。このとき、別居の目的が自立生活を促すことであって、見捨てることではないことを伝えるためには、当分の間は一定の生活費を渡し、子ども自身に家計管理を任せるほうがよいでしょう。

 

 

 

 

 

任せることは、子どもへの信頼の表明にもなるからです。

 

 

 

 

 

親子が心理的、物理的に離れると同時に、非社会的な生活をしている子どもに対して、親以外の社会の情報を届けることは役に立ちます。

 

 

 

 

 

インターネットは、いまやひきこもりの若者のライフラインになっています。電話でも訪問でも、友人、知人、ボランティア、専門家など外部からのコンタクトをアレンジすることは親にできる援助方法です。

 

 

 

 

 

これらは子どもが外のグループへ参加したり、共同生活へ出るための地ならしにもなります。

 

 

 

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