ひきこもりの自立支援の目標
ホーム > ひきこもりの自立支援の目標

ひきこもりの自立支援の目標

ひきこもりからの自立支援の目標は何でしょうか。ひきこもりから抜け出すとはどのようなことでしょうか。

 

 

 

 

 

支援者のなかではよく議論されてきた問題です。苦しんでいる若者を見ているときは、苦しみを乗り越えて生きてくれるだけですばらしいと感じる場合もあります。

 

 

 

 

 

子どもの悩み苦しむ行動を見て、その苦しみが親や家族を襲い、親の生活さえも脅かすような日々が続いたら、苦しみから抜け出してくれるだけでよいと願うのは当然だと思います。

 

 

 

 

 

その状態を越えて、不登校・ひきこもりは続いていきます。

 

 

 

 

 

極度の緊張で精神的・心理的に苦しむ不安定な状態を抜け出した若者たちが、社会参加として望むのは就労です。

 

 

 

 

 

就労が不登校・ひきこもりを乗り越える最後の大きなハードルです。ここでの躊躇が、若者が不登校・ひきこもりから抜け出す大きな問題になります。

 

 

 

 

 

就労を躊躇する理由は、若者の感情面からの問題とこのような若者を受け入れる職場の問題です。

 

 

 

 

 

「関東自立就労支援センター」は開設の当初から、若者の自立の鍵は就労にあると考え、訴えてきました。

 

 

 

 

 

就労とは社会に出て労働すること、社会にとって有益な労働、自力で生きてゆくための生活に結びつく労働でなければならないと考えています。

 

 

 

 

 

労働のなかには、若者の回復の程度や障害の内容から介護を必要とする場合も当然あると思います。

 

 

 

 

 

「社会的自立」といわれるように、若者は社会の中で生きることを求め闘っているのです。

 

 

 

 

 

ひきこもりからの動きはじめは当然、若者それぞれの状態に見合ったものでなければなりません。

 

 

 

 

 

何でも経験すれば自立に役立つという見方もありますが、それはまったく家から出なかった子が動き出す初期に限られているように思います。

 

 

 

 

 

特に、年齢が高いほど将来の自立を見据えたものでなければならないと思います。

 

 

 

 

 

年齢が高ければなおのこと、仕事探しの方向に体験や学習を絞るように支援すべきではないでしょうか。

 

 

 

 

 

動きはじめの若者は、まだ精神的な苦しさ、不安定さを背負って動くのですから、この行為が自立につながっていると見えなければ、「このままでよいのか」という不安が高まりやすく、「意味がない」という拒否感が生じやすいのです。

 

 

 

 

 

就労訓練や体験にわずかでも報酬がつけば、若者の意欲はいちだんと高くなります。

 

 

 

 

 

労働が社会から認められ評価されたことの喜びと、生活を自らの力で充足させようとした誇りにつながるのでしょうか、多くのひきこもりや無収入の若者たちは、金銭感覚に鋭く、無駄を見逃しません。

 

 

 

 

 

無給の行為や労働には消極的・否定的態度を取ることが多いです。自分が家族に負担をかけていることをいつも気にした結果、生じた感情のように思います。

 

 

 

 

 

現在の自分を認める力

 

 

 

 

 

ひきこもっている人の多くは、こうあるべきだとする観念からの見方・こだわりを強く持っている傾向があります。

 

 

 

 

 

このため、自分の状態を見るうえでどうしても客観性を失いがちで、実際以上に自分の力を誇示したり、逆にまったく力がないかのように自分を卑下してしまいがちです。

 

 

 

 

 

若者の自立にとって、この点の克服は軽視できない重要な課題の一つです。

 

 

 

 

 

仕事に定着しない若者のなかには、精神的な不安定・苦しさからと思われる場合が多々あります。

 

 

 

 

 

この場合は精神的安定を第一の課題にして行動すべきで、むしろ定職や正職としては「働かない」ほうがよいようです。

 

 

 

 

 

不安定な状態での労働は、社会的自立に必要な精神的安定や自信、意欲を育てないだけでなく、むしろ若者を苦しめ精神症状を重くし、労働への気力や自信を失わせてしまうからです。

 

 

 

 

 

比較的高齢な若者の相談では、まわりの圧力や自分自身の焦りから無理な仕事に就き、つぎつぎと挫折を繰り返し、ますます精神的に混乱を深め自信を失くしている例をいくつも見てきました。

 

 

 

 

 

若者は、「ひきこもりをしている自分自身が許せなくて焦り苦しみ、荒れる」と言います。

 

 

 

 

 

ひきこもりはその理由はともかく、働けない状態です。自らの働けない状態を認め、克服すべき課題を自覚することなく外への行動はとれません。

 

 

 

 

 

必要なことは、なぜ働けなくなったかではなく、何が働くことの障害になっているかを自覚すること、若者それぞれの課題を自覚し、その課題に直接向き合い行動することです。

 

 

 

 

 

それは、今の自分を認めることです。若者が行動できないのは、考え方が悪いからではありません。

 

 

 

 

 

意識と感情が離反しているのです。行動しようとする意思があってそれが必要と考えても、行動しようとするとそれを抑えようとする感情が、身体の苦痛などを伴って心身症状として激しく昂ぶってくるというのです。

 

 

 

 

 

この意思と感情の離反が激しく、異常なこだわりにとらわれている状態は、説得や喚起の訓練で解決できるものではありません。

 

 

 

 

 

医学的な処置で気持ちが楽になり、行動しやすくなる場合が多いようです。若者が病院を嫌う理由には、精神的な苦しみや困難を、悪いこと、恥ずべきこと、さらには弱く卑怯な態度と見る日本の社会的風潮が反映しているのかもしれません。

 

 

 

 

 

治療や相談を拒否することで、その症状を重くし、ひきこもりやうつ病の人を増やしているように思います。

 

 

 

 

 

ひきこもりの経験者は、この問題は、時間とともに克服できたと報告しています。

 

 

 

 

 

確かに、穏やかな環境のなかで、時間とともに自然に解消する例はありますが、これは昔からの「養生」「静養」であり、「治療」です。

 

 

 

 

 

自分の克服すべき感情面の問題は何か、訓練し身につける生活上の課題は何かを自覚することが大切です。

 

 

 

 

 

自分の課題を自覚しない若者は、いつまでたってもなかなか安定せず、自立が困難になります。

 

 

 

 

 

焦りの主因は経済

 

 

 

 

いつまでも働かない、働けない若者に家族が焦るかあきらめる、そんな気持ちになることはよくわかります。

 

 

 

 

 

それは若者自身も同じです。しかし焦りは、若者の自立に大きな障害をもたらします。

 

 

 

 

 

家族や支援者の励ましは、若者の状況を正しく見たものでなければ、若者の焦りを増長させる煽りになってしまいます。

 

 

 

 

 

若者は、社会で活躍している同級生たちを思い、自分のふがいなさを悔いているのです。

 

 

 

 

 

特に若者の焦りを昂ぶらせる大きな理由は「経済」です。

 

 

 

 

 

若者は、自分が働けず成人になっても収入がないこと、親にこれまでも膨大な負担をかけてきたことをよく知っています。

 

 

 

 

 

収入を得ることや支出をできるだけ少なくしようとするあまり、「自分」の克服しなければならない課題を認めず、必要な訓練や学習に入らないのです。

 

 

 

 

 

なんとか収入を得ようとして、明らかに無理な、できそうもない行動をとろうとします。

 

 

 

メニュー

過去の記事

団体概要
団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
大橋秀太
理事:
大畑健太
理事:
杉下真理
住所
東京都東久留米市浅間町1-12-9
TEL
042-439-4355
メール
ki6jt7@bma.biglobe.ne.jp
活動内容
・若年者の就労支援、
 学習 支援、生活訓練
・共同生活寮の運営
・教育相談の実施
・各種資格取得支援