ひきこもりの援助について
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ひきこもりの援助について

ここではひきこもりの援助の現状について考察してみたいと思います。

 

 

 

 

援助の担い手を見ると、今のところ代表的なのは精神科医と心理カウンセラー、その他NPO法人などの民間援助者です。

 

 

 

 

援助の場を見ると、主に精神保健福祉センターや保健所、病院、クリニック、カウンセリング機関、各種の相談所、そして民間の相談機関や訪問機関、当事者のための居場所、共同生活寮などがあります。

 

 

 

 

また、親同士や当事者同士の様々なグループもあります。

 

 

 

 

精神科医の青木省三氏は、青年の問題を解決する方法について編著書「青年期精神科の実際」でこう記しています。

 

 

 

 

「青年の問題は、青年自身によって解決されるのが最善であり、ついで家族や友人の援助によって解決されるのがよい。

 

 

 

 

それがうまく行かないときには、教師などの周囲の大人の援助によって解決されることが望ましい。

 

 

 

 

専門家、特に精神科は最後の場所であり、できれば来ないですむにこしたことはない」(新興医学出版社、92年)。

 

 

 

 

ひきこもりの援助を考える場合も、この考え方でいいだろうとわたしは思います。

 

 

 

 

そして、ひきこもり援助の基本は第一に、当事者に情報や機会を与えることだと思います。

 

 

 

 

自分の力でひきこもりの悪い流れを断ち切り、思い切って外へ出た当事者はいます。

 

 

 

 

しかし一方で、ひきこもり特有の悪循環の構造もあって、実際にはそううまくいかない例も多いように思います。

 

 

 

 

友人たちの根気よい働きかけが実ってひきこもりから抜け出した例もあります。

 

 

 

 

ただしこれも例としては少なく、またいつも成功するとは限りません。

 

 

 

 

このようなひきこもりからの脱出のための機会が乏しいとき、社会的な援助の場や援助者が選択肢として重要になってきます。

 

 

 

 

当事者や家族の間では、精神科医療に対する抵抗感は根強いものがあります。

 

 

 

 

病気や診断基準に対する基本的な考え方が医師によってまちまちだったり、心の苦しみを抱えて訪れたのに数分しか診察してもらえなかったりと、確かに根の深い問題点が多くあります。

 

 

 

 

しかし、それでも精神科医療はひきこもり援助の選択肢のひとつに組み入れておくべきだろうとわたしは思います。

 

 

 

 

医師は専門技術者であり、わたしたちはその技術をうまく利用すれば、場合によってはひとりで努力するよりもずっと楽に悩みを軽減できる可能性があるからです。

 

 

 

 

中でも、統合失調症かどうかを見分ける診断や、薬で不安などの症状を軽減する薬物療法は、現状では医師に頼るしかない部分なのです。

 

 

 

 

引きこもり本人が援助を受けようとしないときはどうすればいいのか。

 

 

 

 

よく親御さんがこう言います「子どもはぜんぜんカウンセラーや精神科医のところに行こうとしないんです。

 

 

 

 

親がいくら言っても行こうとしないし、家庭訪問してくれるところはないでしょうか」

 

 

 

 

通常、精神科医の訪問は少ないようです。したがって、本人を病院やクリニック相談室まで連れて行かなければなりません。

 

 

 

 

保健所での相談についてもだいたいそうです。現在、家庭訪問してくれる公の機関といえば、保健所のケースワーカーや教育委員会などが主管している相談室の教員などが来てくれます。

 

 

 

 

また、児童相談所でも「不登校・ひきこもり対策事業」などで誕生した学生ボランティアによるメンタルフレンドさんが関わっています。

 

 

 

 

ただ、この人たちはあくまでも公職ですから、「相談員」として登場せざるをえません。

 

 

 

 

ですから抵抗を示す子どもも少なくありません。その意味で、「普通の人」として公的機関に訪問を望むのは難しそうです。

 

 

 

 

民間のカウンセラーの場合は、その変の融通はきくと思います。もちろん、私たち関東自立就労支援センターは家庭訪問が中心ですので、多様な関わり方を心がけています。

 

 

 

 

家庭訪問に対する子どもの対応には、3つのパターンがあります。

 

 

 

 

1つ目は、本人が拒絶する場合です。この場合は、家庭訪問は時期尚早です。親のまわし者という印象がとれるまで親が関わりその必要性を求めてくる日を待つしかありません。

 

 

 

 

ただし「〇〇を教えてくれる人」といったように、ニーズに合った人を求めている場合は、整合性をつければ可能です。

 

 

 

 

また拒絶も「今」しているわけで、時間をおけば求めてくる場合も比較的多いです。

 

 

 

 

2つ目は、家庭訪問してくれそうな気のいいお兄さんがいた場合、かつて断絶していた経験もあって、本人は「来てほしい」とは言わないけれど、「嫌だ」とも言わない場合です。

 

 

 

 

嫌だと言わないのは、半ば来て欲しい気持ちもあるけれど、それによって親の期待をかなえなければならないという不安があるから躊躇しているのです。

 

 

 

 

だからそういう場合は、「近くに寄ったからついでに来たよ」というような自然な理由をつけて訪問すると子どもの気もちも楽になるでしょう。

 

 

 

 

3つ目は、積極的に来て欲しいという場合です。この場合は、堂々といけます。

 

 

 

 

2つ目を求める子どもが多いようですが、これも相談所とよく連絡をとってみてください。

 

 

 

 

また、知人、友人など民間でやってくれる人を探すか、近くにカウンセリングルームがあったら事情を説明して、アプローチしてくれるか相談されるのがよいでしょう。

 

 

 

 

何よりも訪問「される側」の気持ちをくんであげてください。

 

 

 

 

子どもたちは「自然な出会い」を待っているのです。

 

 

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団体概要
団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
大橋秀太
理事:
大畑健太
理事:
杉下真理
住所
東京都東久留米市浅間町1-12-9
TEL
042-439-4355
メール
ki6jt7@bma.biglobe.ne.jp
活動内容
・若年者の就労支援、
 学習 支援、生活訓練
・共同生活寮の運営
・教育相談の実施
・各種資格取得支援