ひきこもりの前段階
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ひきこもりの前段階

 

 

 

外出はできないが部屋にひきこもるまでには至っていないこの状態の時は、誰よりも本人自身が自分で自分を許せていない状態です。

 

 

 

 

 

その自己防衛として、甘えられる両親へ責任転嫁をするかたちとなり、両親への愛情も大きく、家庭内の暴力が起こりやすい状態ともいえます。

 

 

 

 

 

それは次の4点の理由からくるものが多いと思われます。

 

 

 

 

 

(1)自分の成長過程で一番影響を与えているのが母親である。

 

 

 

 

 

(2)自分がどのようなことをしても、母親なら許してくれる。

 

 

 

 

 

(3)「ひきこもった生活」において母親のみ朝から一日一緒にいるため、何らかの刺激を受けた時、ストレスのはけ口にしやすい。

 

 

 

 

 

(4)動物的本能による弱者への攻撃性が出る。

 

 

 

 

 

母親へ暴力をふるうなど、夢にも思っていなかったはずなのに、ある時感情を抑えることができずに一度でもやってしまうと、本人は自暴自棄になりまた感情も麻痺してしまって、その後は暴力を繰り返してしまいます。

 

 

 

 

 

このような状況の時には、母親の冷静な態度と父親を中心とする家族の母親への援助が重要です。母親は、本人の表す言動に惑わされず、心の内の叫びを汲みとることが大切です。

 

 

 

 

 

例えば、「このクソババー、お前のせいで俺はこうなったんだ、出て行けー」と母親にものを投げつけたとします。この場合、本当にこの子は母親をクソババーと思っているのでしょうか。

 

 

 

 

 

母親のせいでこうなったんだと思っているのでしょうか。本当に家から出て行ってほしいのでしょうか。親がかわいいかわいいと手をかけて育てたぶんだけ、子どもにも親に対する愛情が充分あると思います。

 

 

 

 

 

いい子であればあるほどその気持ちは強いはずです。腹立ちまぎれに言っている言葉であり、この時期のこうした言動はけっして本心からではないと思います。

 

 

 

 

 

ものを投げつけてきても、本当にお母さんを目がけて投げつけているのでしょうか。そういう点を観察する冷静な目が必要です。

 

 

 

 

 

お母さんを目がけて投げつけていないようでしたら、その行動は、「俺の気持ちをなぜわからないのだ」という苦しみに耐えられない心の叫びだと理解しましょう。

 

 

 

 

 

本来の姿は「いい子」であった時と何の変わりもないのです。母親が子どもの言動に「ひるん」だり、「かまえて」しまうと、子どもは敏感にそれを察知し、「なぜ俺を恐れるんだ。お前の子どもだろう」という感情がわき、見放されたという気持ちと自虐的な気持ちが余計に増幅され、悪循環を起こしてしまいます。

 

 

 

 

 

騒ぎの最中は、場合によっては家を抜け出して、本人を1人にしておくのも手かもしれません。大騒ぎをした後は、本人も絶望に近い罪悪感にさいなまされているはずです。

 

 

 

 

 

1時間もすると攻撃性は失われていますので、何食わぬ顔で様子をうかがいつつ帰宅してみましょう。そして後片付けをし、難しいことかもしれませんが何もなかったように本人に接してみます。

 

 

 

 

 

父親のなかには、仕事が忙しくて疲れているあまり、母子関係の重大な異変から回避したい気持ちがあるのでしょう、見て見ぬふりをしている人も多くいるようです。

 

 

 

 

 

この時期、子どもから強い攻撃にさらされている母親は、夫にそのストレスのはけ口を求めます。

 

 

 

 

 

夫の育児不参加を攻撃的に責め立てるので、その攻撃から自分の身を守るのに精一杯になってしまう父親もいます。

 

 

 

 

 

また、介入したくても今まで育児にあまり関わってこなかったため、どのような行動をとってよいのかわからなくて、さらに身を引いてしまいがちです。

 

 

 

 

 

ここでは妻を中心に冷静に家族が話し合える場を設け、家族全員で協力し、問題解決にあたる方針を立てる必要があると思います。

 

 

 

 

 

この時期は、家族全員が本人を受容する態度を一致してとります。本人の一日の様子を母親が報告し、父親が社会人の目で判断してアドバイスをします。

 

 

 

 

 

それを家族の人が試行し、また反省をするといった対応が有効だと思います。母親の受容がうまくいって本人が落ち着いても、父親や兄弟姉妹からの受容が受けられず、本人が悩んでいるケースも多々あります。

 

 

 

 

 

この時期には、両親を中心に一致した対応をとるようにしましょう。このことを他の兄弟姉妹にしっかり伝え、協力してもらうことが大切です。

 

 

 

 

 

この第一歩の働きかけがうまくいかないと、家族の機能がどんどん崩れてしまいます。本人にばかり関わっていると、他の兄弟姉妹は最初は協力的であってもだんだん嫉妬心が湧いてきます。

 

 

 

 

 

わがままばかり言っているように見える本人に対して、両親はそれを許して自分には何もしてくれないという気持ちが強くなってしまいます。

 

 

 

 

 

この時、本人に気づかれないように話し合いましょう。「自分のことを家族が話している。自分だけが皆に迷惑をかけている悪い人間なんだ」という感情を持たせないことが大切です。

 

 

 

 

母親が子どもを恐れてしまい、子どもの言いなりになることが多々あります。例えば、子どもの言うがまま高級な商品を次々と買い与え、月に100万もの金額になったという家庭がありました。

 

 

 

 

 

これは本当に本人を満足させる手だてにはならず、逆に本人をさらに苦しませることになり得ることもあります。

 

 

 

 

 

ただし、パソコンは高価ではありますが、本人が持ち得る唯一の外部との接触媒体で、同じひきこもり同士の交流や情報交換ができ、いろいろな面でかなり有効な面があります。

 

 

 

 

 

ですからできれば買い与えてやるほうが良いと思います。これもよくある話ですが、「部屋で食べるから持ってこい」と言われ、子どもの食事を運び続ける親が少なくないようです。

 

 

 

 

 

できるだけ部屋に運ばない工夫が必要です。家庭内暴力の後は、罪悪感と気恥ずかしさがありますから、母親はそんな時でも何食わぬ顔をして3度は「ご飯よー」と声をかけてみましょう。

 

 

 

 

 

それでも出てこないようなら、部屋に運ばないで本人の分だけ食卓に残します。今日、一緒に食べられなくて残念だったなどとお母さんの気持ちを書き添えたメモを書き、毎日繰り返してみてください。

 

 

 

 

 

本人は誰もいないのを見計らってたいてい真夜中に出てきます。それを見計らい母親も出てきて「お茶でも入れようか」など、一声だけ発してお茶を入れることもしてみてください。

 

 

 

 

 

そして「風邪をひかないように早く寝なさいね」などと言って、母親は寝室に戻ることを繰り返してみましょう。

 

 

 

 

 

これは本人へかなり安心感を持たせる行動で、成功率の高い対応です。一人だけで部屋で食べさせることは、たとえ本人からの要望を満たしたことであっても「お前はこの部屋から出るな」ということに等しくなります。

 

 

 

 

 

ある母親は、本人が一緒に食べないのでお腹がすくだろうと思って毎日食事を部屋の戸口まで運んでいたら、「お前がここで食べろと言っただろう」と言われてショックだったと話していましたし、それと同様の経験を持つ母親も大勢います。

 

 

 

 

 

また6年間もそんな状態を続けて、ドアの隙間から「何とかしろ」と本人からのメモをもらって、慌てて相談に来られる親御さんもいます。

 

 

 

 

 

本人との会話がなければ、週に何回か本人宛の手紙を書きましょう。メモ書きで良いのです。親の心の内を書きましょう。

 

 

 

 

 

その内容は、指示的なものは避けましょう。また、父親からの手紙、これもかなり使える対応で、本人の凍てついた心を溶かす作用があり、この時もしカウンセラーや支援者に手紙の内容をチェックしてもらうことができればなお良いでしょう。

 

 

 

 

 

親御さんの中にはせっかく手紙を書いても、まるっきり愛情の伝わらない書き方をしている人が多く見受けられるからです。

 

 

 

 

 

この時期は先に述べたように、第一に本人のあるがままの姿を家族全体で受け入れ、本人が心を許せる家族になれるように全員で努力しましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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