ひきこもりと出社拒否
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ひきこもりと出社拒否

仕事をしている人がひきこもりによって出社できなくなった状態を、「出社拒否」といいます。

 

 

 

 

出社拒否の場合も、不登校と同様、朝起きて家を出るまでがたいへんです。「会社に行かなければ」と思っても、しんどくて出社できません。

 

 

 

 

特に、休日明けの月曜日の朝が顕著です。「いやな1週間が始まる」という感じです。

 

 

 

 

前日から緊張が強まり、夜も眠れなくなることもよくあります。そして、就職拒否の延長線上にあると見られる出社拒否もあります。

 

 

 

 

職場に採用されたものの、1日も出社できず、退職する場合です。また、なんとか出社するものの、1~2年でダウンする場合、数年してからダウンする場合などもあります。

 

 

 

 

これらは、思春期型のひきこもりによる出社拒否と呼べます。一方、不登校などもなく、思春期を過ぎてからもずっと普通に適応でき、出社できていた人が、仕事の責任の重さや仕事量の多さによる過重労働や、仕事で関わる人との人間関係、上司のいじめ、同僚との対立などからストレスをためるようになり、出社拒否になる場合もあります。

 

 

 

 

中年期型のひきこもりはこのような場合が多く見られます。出社拒否をしている人にも心的葛藤が見られ、ひきこもりの諸特徴がたいていすべて当てはまります。

 

 

 

 

このことは、思春期に起こる出社拒否でも、中年期に始まる出社拒否でも、同様です。

 

 

 

 

ですから、出社拒否をうつなどの症状として限定的に捉えるのは、一面的な捉え方だと思われます。

 

 

 

 

出社拒否も、ひきこもりの代表例のひとつとして重要です。思春期型ひきこもりとしての出社拒否の場合は、思春期型ひきこもりとしての不登校と同様、立ち上がるのに何年がかりになることが多いです。

 

 

 

 

一方、思春期の問題はそれほどなく、職場にも適応してきたが中年期に出社拒否になった人は、たいてい1~2年前後で回復します。

 

 

 

 

このような人たちの出社拒否のきっかけは、たとえば配置転換で仕事が変わってしんどくなったとか、昇進して「成績を上げないと」と力むがうまくいかずにしんどくなったとか、上司のプレッシャーを受けてしんどくなったなどです。

 

 

 

 

こうした人の回復が早いのは、何ヶ月か休職しているうちに、それまで何年も職場に適応してきた経験が力となって回復を支えること、「自分が家族の生活を支えていかなくては」という責任感がプラスに働きだすことなどがあるようです。

 

 

 

 

よくも悪くもがんばりやさんが多いのです。中年期型ひきこもりの出社拒否の人で、しんどさから「退職したい」という人がいます。その場合は、もう少し状態が好転してから決断することを勧めています。

 

 

 

 

なぜなら状態が悪いときは、適切な判断ができないからです。なかには、「どうしても辞める」といって会社を退職し、しばらくして別の職場に勤めたものの。精神的な状態は回復せず、仕事もうまくいかず、また退職したというケースがありました。

 

 

 

 

その方は、「初めの職場を辞めなければよかった」と後悔されていました。中年期型ひきこもりのなかで、思春期にうまく親からの精神的自立ができなかった問題を引きずってきた人はかなりいます。

 

 

 

 

これは、熟・高年期に始まるひきこもりも同様です。おそらく中年期型ひきこもりで出社拒否になる人には、こうした思春期の時期の課題を持ち続けているところに、仕事のプレッシャーや人間関係などのストレッサーが加わって生じるケースがかなりあると思われます。

 

 

 

 

その場合、職場ストレスの問題に加えて、親子関係の調整がとても重要になります。

 

 

 

 

親子関係の状態によっては、回復にかなり時間がかかることもあります。10年ほど勤めた職場で出社拒否になったある女性は、自ら「原因は職場の問題ではありません。親子関係です」と言っていました。

 

 

 

 

ずっと親子関係の問題を抱えたまま、学校に通い、卒業してからは仕事に行っていましたが、外を歩き回らずにはいられない外出依存の状態が続いた後、とうとう職場にいけなくなってしまいました。

 

 

 

 

しばらくカウンセリングに通って、初めて他人にこれまでのつらさを話すことができて少し回復し、また仕事にいけるようになりましたが、親子関係はその後も悪いままでした。

 

 

 

 

特に「お父さんの顔は見るのもいや」という状態が続いています。人前でよい人を演じるのは上手ですが、内側には強い孤独感を抱えています。

 

 

 

 

思春期の問題を引きずっているケースでときどき見られるのは、父親が会社を経営していて、出社拒否になった息子が父親の会社で役員など経営補佐をしているようなパターンです。

 

 

 

 

この場合、父親が家庭でもワンマン、会社でもワンマンであれば、息子は家庭でも会社でも、父親の支配に服従する関係になります。

 

 

 

 

これでは息子はいつまでたっても自分で判断して行動することができず、息苦しくてストレスをためがちになります。

 

 

 

 

このような場合でも、父親は「自分に問題があった」とはなかなか気づきません。

 

 

 

 

「自分は苦労してちゃんとやってきたのに情けないやつだ」とか、「会社が気に入らないなら、勝手に出て行け」などと、息子のことを非難しがちで、親子関係をさらにこじらせ、よけいに息子の状態を悪化させてしまうことがあります。

 

 

 

 

 

 

 

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