ひきこもりの不眠と昼夜逆転
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ひきこもりの不眠と昼夜逆転

 

ひきこもり・ニート・スネップ・不登校状態の人たちのなかには、不眠に悩んでいる人が少なくありません。

 

 

 

 

睡眠は日常生活のリズムのなかで、基本となるものです。睡眠によって、その日消耗した体力を養い、精神的にも休息をとることで活力を得て、翌日には集中力や意欲を取り戻しており、いきいきと活動することができます。

 

 

 

 

ときには、心配事などにより、安眠をさまたげられ、睡眠不足になることは誰にでも経験のあることです。しかし、何日も十分な睡眠がとれず、物事に集中できない、頭が重く考えが前に進まないなど、日常生活に支障をきたす不眠になると、治療が求められる睡眠障害で受診が必要です。

 

 

 

 

不眠は、うつ病になると必ず起こる代表的な症状です。ほかの症状が目立たない場合でも、うつ病になると不眠が現れます。不眠を訴えて病因を訪れても、ときに「単なる不眠症」と診断されて、睡眠薬のみが処方されることがあります。

 

 

 

 

適切な治療を受けられないと、うつ病が慢性化したり、悪化したりして、ときには自殺などの不幸な事態を招きかねません。

 

 

 

 

実際に、不眠を訴えて病因を訪れる患者さんのおよそ3割がうつ病による睡眠障害という報告もあります。

 

 

 

 

うつ病になると、患者さんは自覚的な不眠を感じるようになります。しかも、不眠はうつ病の重症度に比例する傾向があり、ひどくなると2~3時間程度の短時間しか眠ることができず、その眠りも浅くなります。

 

 

 

 

不眠は、診断分類では「睡眠障害」に含まれます。なかなか寝付くことができない「入眠障害」、夜中に何度も起きてしまう「中途覚醒」、睡眠が持続できずに早く寝てしまう「早朝覚醒」、ぐっすり眠れない「熟眠障害」の4つのタイプがあります。

 

 

 

 

不眠症の4つのタイプ

 

 

 

 

不眠:眠っても心身の疲れがとれず、睡眠不足が続く

 

 

 

 

入眠障害

 

 

 

 

就寝して寝入るまでに30分以上かかる。寝ようとしても寝付けず、明け方になってやっと眠たくなる。

 

 

 

 

中途覚醒

 

 

 

 

夜中に何度も目が覚めて、再び眠るまでに時間がかかる。

 

 

 

 

早朝覚醒

 

 

 

 

普段の目覚めより2時間以上も早く目覚め、その後、もう一度眠ろうとしても眠れない。

 

 

 

 

熟眠障害

 

 

 

 

眠りが浅く、寝た気がしない。

 

 

 

 

昼夜逆転

 

 

 

 

不眠と昼夜逆転は、ひきこもりの事例にほぼ決まって見られる「症状」といっていいでしょう。

 

 

 

 

わたしたちの調査結果では、「不眠」のため一時的にせよ、睡眠薬の使用を必要としたものが68%で、「昼夜逆転」傾向が見られたものが81%でした。

 

 

 

 

この症状もひきこもり状態から起こってきたものと考えてよいでしょう。これには生理的な理由と心理的な理由とが考えられます。

 

 

 

 

まず生理的な理由から見てみましょう。人間の体は、昼夜の活動は交感神経が優勢なのですが、睡眠中は副交感神経が優位に切り替わります。

 

 

 

 

つまり、緊張状態では交感神経が、リラックスした状態では副交感神経が優位になるようになっています。

 

 

 

 

しかしひきこもりの生活では、起きている時間もほとんど無為にテレビなどをみて過ごすようなことになりがちで、この緊張ーリラックスのメリハリが曖昧になってしまいます。PAK86_doutonbori15152733_TP_V1

 

 

 

 

このため自律神経のバランスが崩れ、さまざまな身体症状となって現れてきます。

 

 

 

 

その代表的なものがこの「不眠・昼夜逆転」です。日中の緊張や疲労を、夜間睡眠によって解消するというサイクルが壊れやすいのには、もう一つの理由があります。

 

 

 

 

人体には体内時計が備わっており、これが1日のリズムをつかさどっているのですが、この体内時計を調整するのが日光です。

 

 

 

 

昼夜、日光に当たることで、体内時計の周期が正常に保たれます。

 

 

 

 

ひきこもった生活では、日光に当たる機会も極端に減ってしまいますから、このことも昼夜逆転に拍車をかけることになるでしょう。

 

 

 

 

さらに昼夜逆転には心理的な理由もあります。ひきこもり状態にある人たちは、自分の置かれている状況に深い劣等感を持っています。

 

 

 

 

世の中が活発に動いている昼夜の時間帯は、こうした強い劣等感やひけめを意識せずにはいられません。

 

 

 

 

つまりひきこもりの彼らは、昼夜起きて無為に過ごすことの苦痛に耐えられないのです。

 

 

 

 

 

このため、自然に夜更かしをするようになり、またさきにもふれた生理的な理由からも不眠の傾向が強まっていますから、生活時間は次第にずれ込んで、ついにはすっかり逆転してしまうのです。

 

 

 

 

午後2~3時に起き出して、明け方に眠るという生活が平均的な彼らの生活時間となります。

 

 

 

 

昼夜逆転は、ひきこもりの人に多い現象です。不登校児では少なく、あったとしても、家族の働きかけや学習環境の変化によって、十分に改善が期待できます。

 

 

 

 

登校することによって、一日で完全に改善する子もいます。

 

 

 

 

問題は、ひきこもりの長期化によって生活が乱れている人です。

 

 

 

 

昼夜逆転は、生活リズムを崩すだけでなく、人間関係や社会的な地位をも崩していきます。

 

 

 

 

あとになって気持ちを入れ替えても、すぐには生活は戻りません。

 

 

 

 

生活が乱れ、心がふさぐという悪循環を断つために、少しでも早く、生活だけでも健康的なリズムに戻しましょう。

 

 

 

 

昼夜逆転が続けば続くほど、不登校・ひきこもりからの脱却は難しくなっていきます。

 

 

 

 

生活リズムを直しても、身体的・心理的な偏りはなかなか直りません。

 

 

 

 

できるかぎり早く対応をはじめましょう。

 

 

 

 

生活リズム改善のきっかけをつくる

 

 

 

 

朝に起きて夜に眠る生活をとり戻すためには、乱れたリズムを調整していくことが必要です。

 

 

 

 

食事を一緒にとるよう提案したり、ほんの少しでも、外出できるようにサポートをして、生活面と意識を少しずつ変えていきます。

 

 

 

 

食事で改善

昼夜逆転になると、朝昼晩の食事のリズムも乱れてきます。

 

 

 

 

食事をもとに戻すことによって、生活全体のリズムも改善していきます。

 

 

 

 

約束で改善

翌日になにか約束をしておけば、そのために少し早く寝ようという意識が生じます。

 

 

 

 

外出しない用事でもかまいません。意識が変わればきっかけになります。

 

 

 

 

外出で改善

近所の自動販売機で飲み物を買うだけでもいいので、昼間に外出します。

 

 

 

 

昼間に活動する習慣に少しずつ戻していきます。

 

 

 

 

 

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