どんな人がひきこもりになるのか
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どんな人がひきこもりになるのか

 

「ひきこもる人」と「ひきこもらない人」が、外見的にはっきり異なるということはありません。

 

 

 

 

明るく活動的だった子どもが青年期に入ってひきこもりになるとか、職場でも仕事熱心だと評価されていた人がひきこもりになるといった例もあります。

 

 

 

 

学校の成績がトップクラスの人、勉強も運動もでき「申し分ない」と思われてきた人も、ひきこもりになる可能性があります。

 

 

 

 

まじめで完璧主義的な傾向がある

 

 

 

 

性格的には、まず、まじめで完璧主義者的な傾向の人が多いと感じます。こうした長所は、裏返せば頑固とか柔軟性に乏しいことにもつながります。

 

 

 

 

今は変化の激しい時代ですから、昨日通用したことが、今日は通用しなくなるということがあります。

 

 

 

 

まじめなために頑固に自分流のやり方に固執すると、変化に合わせて対応を変えることができず、挫折しがちになります。

 

 

 

 

また、こうした人は「がんばってきちんとやらなければならない」と考えやすく、がんばることで心的に緊張した状態を続けてしまいます。

 

 

 

 

それに完璧主義が加わりますと、緊張はさらに高まります。もしちゃんとできなかったら自分を責めて、さらにがんばろうとして緊張を高めたり、ひどくおちこんだりします。

 

 

 

 

やさしく、繊細である

 

 

 

 

やさしさも繊細さもすぐれた資質といえますが、それは同時に傷つきやすさでもあります。

 

 

 

また、やさしいため人を傷つけることを恐れ、人にとても気を使います。また、繊細なため怖がりで、特に失敗を恐れやすく、新しいことへのチャレンジが苦手です。

 

 

 

 

「失敗するくらいならやめておこう」と思ってしまうのです。これは本人だけのせいではなく、社会の風潮が「失敗は悪いこと」「失敗はできるだけ避けること」を強調するため、親や教師もそのように教え育ててしまうことが背景にあると思います。

 

 

 

 

本来は、未熟な段階から失敗を経験し、繰り返し練習することで、何事も上手になっていくものです。

 

 

 

 

「失敗は成功の母」ということばがあります。失敗しても、それを生かせるようになることが必要でしょう。

 

 

 

 

プライドが高い

 

 

 

 

プライドが高いということは、自分に対する評価の基準が高いということです。

 

 

 

 

自分を評価するときも、「よくやった」と認めにくく、「まだ足りない」と思いがちです。

 

 

 

 

自分を評価する基準が高いので、低い自己評価になり、自信が持てなくなります。

 

 

 

 

また、他人からプライドを傷つけられることを恐れ、プライドを過剰に守ろうとします。

 

 

 

 

たとえば、道ですれ違った人が自分をちらっと見たときにいやな顔をしているように感じると、それだけで自分の存在価値が失われるほどの大問題になるのです。

 

 

 

 

他人の評価もなかなか自分の中の高い基準に達しませんから、人から認められていないという不安が常にあり、認められたいという欲求が強く、悪く見られることを極端に恐れます。

 

 

 

 

この状態が強くなりますと、対人恐怖につながってしまいます。

 

 

 

 

理屈っぽく、執念深い

 

 

 

 

ものごとの捉え方や見通しにおいて、「思考」に比べて「感性」が傷つき、ひずんだ状態にあります。

 

 

 

 

感性に比べて思考の働きが強いのは、一般にも多くの人に見られることですが、ひきこもりの人は感性と思考がよりアンバランスで、「理屈」っぽい感じを受けます。

 

 

 

 

感性が幼い印象を受ける人も多く、なかには30代なのに感性は10代はじめくらいに思える人もいます。

 

 

 

 

ひきこもって行動できない状態になると、行動の減少を埋めようとするかのように、思考し続けます。

 

 

 

 

特にいやなことほどしつこく思い出して考えてしまうので、否定的な気分を強化し、さらにいやな思い出をよみがえらせるという悪循環になります。

 

 

 

 

そして、「否定的思考・否定的感情」というひきこもりの人の特徴を形成します。

 

 

 

 

 

また、自分にとっていやなことをされたと思うと、その相手を許すことができず、いつまでもそのことにこだわり、相手のことを否定的に考え続けます。

 

 

 

 

そのため、否定的な考えとともに、怒り、憎しみなどの否定的感情をためることになり、結局最終的には自分が汚染されます。

 

 

 

 

自分や他人に寛容になることを少しずつ実践し、身につけていくことが必要です。

 

 

 

 

人はなぜ、ひきこもるのか

 

 

 

 

まじめでやさしく、プライドも思考力も高い人が、自室にひきこもるという非社会的な状態を選ぶのはなぜでしょうか。

 

 

 

それは、甘ったれているからでも、怠けているからでも、根性がないからでもありません。わたしは、ひきこもらざるを得ない心性を、ストレスから説明できると考えています。

 

 

 

「ストレス」という言葉は、日常的に使われていますが、医学における「ストレス学説」をまとまたカナダの生理学者ハンス・セリエによれば、ストレスとは、生体が外部から刺激を受けて何らかのひずみが生じたときに、この刺激に適応しようとして生体が起こす反応のことをいいます。

 

 

 

ちなみにストレス、すなわち「生体が起こす反応」の原因となる刺激のことを「ストレッサー」といいます。普段の会話などでは、生体の反応よりもこの刺激のほうをストレスと呼ぶことが多いかもしれませんが、ここでは、定義どおりに刺激のことをストレッサーと呼ぶことにします。

 

 

 

 

たとえば、転居、受験、失業、倒産、投資、親しい人との死別、人間関係の破綻などはストレッサーです。寒さや暑さ、騒音、排気ガスなど、環境的なストレッサーもあります。

 

 

 

 

地震、台風といった自然災害や、火事、事故などの人災もそうです。なかでも重要なのは、人間関係です。わたしたちの生活は人間関係で成り立つことが基本になっていますから、人間関係はたいへん重要な外的ストレッサーといえるでしょう。

 

 

 

 

子どもは成長していく中で、人間関係のストレスを三重に受けます。一次的ストレスは「親子ストレス」、二次的ストレスは「学校ストレス(のちに職場ストレス)」、三次的ストレスは「社会ストレス」です。

 

 

 

 

ただし、各個人によって何がストレッサーになるかは異なります。また、ストレス反応の程度にも個人差があります。

 

 

 

たとえば、昇進という環境変化に対して、適当に対応できる人もいれば、高まる期待に応えねばとがんばりすぎて、空回りして疲れてしまう人もいます。

 

 

 

 

ひきこもりになりやすい人は「繊細である」という特徴がありますから、同じストレッサーでも人よりも強いストレス反応を起こすことが多いのです。

 

 

 

 

強いストレス状態が続くと、ホルモンや自律神経の働きに影響を与え、心身にさまざまな症状を引き起こします。

 

 

 

 

そのとき、心の症状が人間関係を中心にした面に出ると、対人緊張や対人恐怖、外出恐怖が表れ、その恐怖を避けるためにひきこもります。

 

 

 

 

身体の病気と同じく、心の症状にも軽重があります。木にたとえると、葉が少し枯れるだけの軽い状態から、小さい枝が枯れる状態、大きな枝まで傷む状態があり、さらに重くなると木の幹が傷んできます。

 

 

 

 

さらに重くなると、根っこまでいたんで、やがて死んでしまいます。このたとえで言うと、ほとんどのひきこもりは、木の幹が傷むレベルの重い症状が表れている段階です。

 

 

 

 

根っこが傷む「人間崩壊」の一歩手前の状態ともいえるでしょう。過剰なストレス状態によって重い心の症状が生じて家にひきこもらざるを得なくなると、一応は家の外にあるストレッサーは避けることが出来ます。

 

 

 

 

ある意味、人間の心身は、ストレスでアンバランスになった生体の状態を再調整して回復するために、心の症状を起こしているといえるかもしれません。

 

 

 

 

別の言い方をすれば、それはストレスをため続けるような生き方の見直しを求める警告信号ともいえるでしょう。

 

 

 

 

とはいえ、たとえ自室にひきこもっていても、外のストレッサーを完全に避けることはできません。たとえば、隣家などから聞こえてくる話し声、せきばらい、ドアを開閉する音、バイクの音などが耳に入ってくることは避けられません。

 

 

 

 

ひきこもりの人には、音に敏感になる人が多く、こうした音がストレッサーになって、さらに強いストレス状態になることがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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